お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

夜間採集

2015年10月31日 | 採集
今日は土曜日なのでいつものように夜に港へ採集に行く。明日はイベントがあるが朝はゆっくりなので、今夜はじっくりと採集に打ち込めそうである。ところが開始早々今まで獲れた事のない体が半透明なイワシが捕れる。暗くてよくわからなかったが鱗が無い感じである。これをバケツに泳がし、再び採集を続ける。次に小さなフグが捕れ、これをバケツに入れようと蓋を開けると、先程捕れたイワシが底で横になっている。死んでしまったらこの半透明な体が白濁してしまうと思われ急いで帰る。帰宅し直ぐに標本写真を撮影。何とか綺麗な状態で写真に収めることができた。検索図鑑で同定すると鰭の位置からインドアイノコイワシである。今晩は時間に余裕があるにもかかわらず30分程で帰る羽目となってしまったが、綺麗に写真を撮る事ができたので良しとする。

インドアイノコイワシ


インドアイノコイワシ
*後日、魚ボラでシロガネアイノコイワシと同定されました。
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標本登録

2015年10月28日 | 魚ボラ
 今日は魚ボラの日。先々週標本用に確保した魚を持って鹿児島大学へ標本登録に行く。実はこの前のヤリテングが鹿児島では初記録とわかり、私がその報告を書く事となる。まずは標本を作製しなければならず、登録し写真撮影後、ホルマリンで固定し固定後ホルマリンを抜いてアルコールに置換するまでに2週間ほど掛かる。それから計測など標本を調べる事となる。時間がありそうだったので気楽に引き受けたのだが、いざ考えると魚の体形は魚というよりは昆虫に近い感じがして、普通通りにはいかないのではと不安が過る。標本が出来上がる前に少しずつ文章からでも進めて行かねばならない。



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素潜り採集 アカオビベラ

2015年10月24日 | 採集
 今日は仕事が早く終わったので素潜り採集に行く。だが、夕方には明日のイベントの準備があるので時間は限られている。潜るとベラ類やヒメジ類などの幼魚が群れている。だが採集したい魚がなかなか見つからない。そんな中、やっとまだ未採集のベラの仲間を見つけ、採集。アカオビベラの雌個体である。その後は採集したい魚が見つからずタイムアップ、結局そのほかイソカサゴ、オニカサゴ幼魚などを採集し終了となる。イベント準備後の夜、アカオビベラの標本写真を撮るが、採集した時とは別種と思う程、体色が変わってしまう。この魚は時間勝負のようである。






アカオビベラ 雌個体



アカオビベラ 雌個体

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マカ?クロカワ?

2015年10月21日 | 市場
 今日は定置網漁を終え、帰港すると大きなカジキが水揚げされているのが目に付く。大きいのでたまに定置網で獲れるシロカジキだろうと思う。だが、何か様子がおかしい。シロカジキは胸鰭が動かないので横にすると胸鰭が立つ。だが、これはこの個体は胸鰭が寝ている。近くまで見に行くとシロカジキではなく、今までこの市場では見たこと無いカジキである。思い当たるのがマカジキとクロカジキである。共に似ているが現場に図鑑が無いのでその違いがわからない。一応写真に収め帰宅。検索図鑑で調べると側線の形状が違い、マカジキは1本で直線状でクロカジキは網目状との事。写真を見ると側線は直線状に見える。また、第1背鰭高がマカジキは体高より高く、クロカジキは体高より低いとなっている。これは体高の方が高く見えるが、写真からでは撮る角度で変わってしまうので微妙である。結局この場合、写真から同定結果を出すのは諦める。今度見つけた時はこの検索キーを頭に入れて確認するようにしたい。


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またヨロイウオ

2015年10月19日 | 定置網
 今日は定置網でヘコアユ科の魚を見つける。ヘコアユ科魚類は日本では2種が知られており、今までにヨロイウオを何個体か定置網で採集されている。ヘコアユの方は未だに未採集である。この2種は非常によく似ており、その違いは後ろに突き出た棘が曲がるか曲がらないかである。期待しながらその棘を指で軽く曲げてみるものの曲がらないので採集済みのヨロイウオとなる。この棘を曲げた時に下へは曲がらず横に曲がってしまう。その為、この透明な棘の途中に曲げた事により白く筋が入ってしまう。実は以前獲れたヨロイウオの写真を見ると、同じく棘の途中に白い筋が入っている。覚えていないが恐らく同じように棘を曲げてみて同じように失敗して白い筋が入ったものと思う。同じ失敗をするとは情けないが、これでもう心に刻まれたので今度は同じ過ちは犯さないだろう。それよりも棘が曲がるヘコアユが獲れないものだろうか。
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初入網 ヤリテング

2015年10月17日 | 定置網
 今日は定置網で吻の長い細長い魚を見つけ、直ぐに確保。その場では名前が出てこなかったが、ウミテング、テングノオトシゴの仲間である事は直ぐにわかる。家に持ち帰り調べるとヤリテングである。ヤリテングはうちの定置網では初入網である。また、今までに他の定置網などでも見たことはなく今回初めての対面である。ネットで検索すると沖縄でダイバーによる生態写真がいくつか見つかるが、それ以外国内での情報は少ない。という事は日本では珍しいと思われる。この魚、縦扁なので側面からの写真が撮りにくいのだが、何とか撮影することができた。だが、逆に簡単な上部からの撮影で魚の体が曲がってしまい失敗に終わる。




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残念

2015年10月12日 | 定置網
 先月の半ばから行われてきたバショウカジキ調査でしたが、調査団の方々が乗船された期間中にその姿を見る事が出来ずに本日終了となる。昨日は時化の為、最終日の今日は期待できたのだが残念な結果となる。市場にもバショウカジキは1本も揚がっておらず諦めざるを得ない状況でした。この調査が始まり、唯一調査団が乗船しなかった1週間にのみバショウカジキが入網するという状況は、自然相手の難しさでこちらの都合通り行かない事を改めて実感する次第である。また来年調査が行われる予定である。
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夜間採集

2015年10月10日 | 採集
 今日は土曜日なのでいつもの港へ夜間採集に行く。現場に着くと何かいつもとは違う感じがする。2本ある外灯のうち1本が消えている。この夜間採集は暗い夜に外灯の灯りに集まる魚達を探すのが目的であり、暗い所は期待できない。毎回この2本の外灯を頼りに採集を行っていたので、そのうち1本が消えているのは大きな痛手である。早く回復する事を願う。採集の方は色々と捕れ、そのうちニセクロホシフエダイ幼魚とイケカツオ幼魚が夜間採集では初採集となる。



ニセクロホシフエダイ幼魚



イケカツオ幼魚
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まさかのナミダフグ

2015年10月08日 | 定置網
今日は定置網で選別作業をしているとナミダフグを1個体見つける。ナミダフグは春先から夏にかけてが最盛期で、今までに10月に獲れた事は無く、全くノーマークであった。特に今日は魚も少なく見つけやすい状況だったと思えるだけに、探せなかった事が残念である。これからは毎日あらゆる可能性を考えながら魚を探さなければならない。
*この個体は後日シッポウフグに同定されました。
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カラフルなトビウオ ツマリトビウオ

2015年10月06日 | 定置網
 今日は定置網でカラフルなトビウオが獲れる。ツマリトビウオである。今回のこのツマリトビウオは尾鰭、腹鰭が赤く、体色も緑かかった青色っぽく綺麗である。また、以前に獲れた個体では更にこの赤さが強く表れているものも確認している。だが、普段のツマリトビウオは尾鰭、腹鰭に色は無く、カラフルとは言えない。これは婚姻色なのだろうか。トビウオ類で婚姻色という話は聞いたことが無い。また雌雄ともに鮮やかになるのかも不明である。また、鰓の中を覗くとウオノエが寄生している。5個体中3個体に寄生。今回はウオノエを頼まれているので冷凍保存する。



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