お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

探していたコショウダイ幼魚であるが・・・

2023年07月29日 | 採集
 今日は夜間採集の日。今日は丁度満潮時で岸壁では探し難く、あまり期待は出来ないのでサッと見て直ぐに帰る予定。港に着くとやはり潮が高い。サッと散策。すると黒い小さな魚の魚影を発見。タモ網で掬うとコショウダイの幼魚である。その後も見つけ掬うとコショウダイの幼魚であり、あちこちにいる状態。以前にコロダイの成長過程による体の模様の変化がわかる画像を作り紹介した(ブログ2018 3.17)のだが、コショウダイも作ろうと思っていて探していた。ひと通り採集し数個体選び確保し、あとは再放流する。先週はチョウチョウウオ類(ブログ2023 7.23)ばかりであったが、今日は結局コショウダイの幼魚しか見つからなかった。家に帰り標本写真を撮ろうとするが採集したコショウダイの幼魚を見ると成魚との違いがあまりない。考えたらコロダイは幼魚からどのように成魚の模様になるのかわからない位変化するが、コショウダイはあまり変化がない。という事でコショウダイの成長過程の変化の画像を作るのは諦め、確保した個体は写真を撮るのを諦め魚ボラの標本用に冷凍保存となる。

コショウダイ幼魚









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ジンベエザメの計測・採血

2023年07月26日 | 定置網
 今日は定置網漁で網を起こしていくとジンベエザメが泳いでいるのを発見。ジンベエザメは昨年の同じ7月にも入網(ブログ2022 7.7)しており1年振りの出会いである。ジンベエザメは現在地元水族館から網に入ったら連絡するように頼まれている。サイズ指定があり4~5mという事で網を絞りサイズを測ると5mない位でジャストサイズ。水族館に連絡する。ジンベエザメは網に残して他の魚を漁獲して帰港。水族館が来るまでは1時間以上かかるのだが、今日はたまたま網業者が網の中を水中カメラで調査する日であったので先にその調査に行く。網の中を水中カメラで見るとジンベエザメが泳ぐ姿も確認。調査が終わり帰港すると水族館の職員が来ていて再び沖へ行き定置網を起こす。今回水族館から依頼されていたのは体の計測と血液を採取し自然下の個体と飼育個体を比較するとの事であり、飼育個体と同じ位のサイズと頼まれていた。先ずは網を起こす途中で水族館職員が網の中に潜り雌雄を確認。その後、網を絞り上げ職員がジンベエザメの体の横に入り、計測や血液採取を行う。ジンベエザメは大きな体の割に大人しく、死んでしまったのかと思う程動かず作業はしやすそうであった。だが、採血時になかなか採取出来ず注射針を長さや太さを色々と替え悪戦苦闘。水族館では立ち泳ぎをさせて採血するらしく、魚が体を動かしていないと難しいのかもとの見解。採血は第2背鰭の基部から行い、時間をかけ何とか採血する事が出来た。全ての作業が終了すると網を少し沈め、あとは水族館の職員の方達が網の外へジンベエザメの頭部を誘導しジンベエザメを再放流し終了となる。来年は現在飼育している個体を自然下へ再放流するとの事でまたジンベエザメの採捕依頼をするらしいので、今度はうちの網に入網したジンベエザメを水族館に泳がせてみたい想いである。 
ジンベエザメが入網


網業者による定置網内の水中カメラ調査

水中カメラに映る網の中を泳ぐジンベエザメ


地元水族館の職員が中に入り計測に採血を行う


背鰭の後ろから採血


網を沈め水族館職員が網の外へジンベエザメの頭部を誘導


ジンベエザメを再放流
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夜間採集でナンヨウツバメウオ幼魚

2023年07月22日 | 採集
 今日は夜間採集の日。いつもの様にいつもの港へと向かう。港に着き水面を見ると直ぐに目に付いたのが水面に浮かぶ見覚えのある落ち葉である。とっさにタモ網で掬い採る。すると、ナンヨウツバメウオの幼魚である。ナンヨウツバメウオの幼魚は昼間に他の港などで見掛けることがあるが、この港では初確認である。久し振りに幸先の良いスタートとなる。期待していると今度は岸壁に沿う様に小さな魚を発見。掬い採るとチョウチョウウオの幼魚が2個体・・・かと思ったらチョウチョウウオともう1個体はチョウハンの幼魚である。よく似ているので暗い現場で見ると間違えそうである。その後も小魚を見つけるも掬うとチョウチョウウオの幼魚である。しかも今回は体色が夜バージョンでありその前に採集した個体と比べて写真を撮る事が出来た。今回はそれで終了となる。


ナンヨウツバメウオ幼魚

写真上チョウハン幼魚、写真下チョウチョウウオ幼魚

チョウハン幼魚

チョウチョウウオ幼魚(写真下:夜バージョン)
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素潜り採集でまたオボロゲタテガミカエルウオ

2023年07月19日 | 採集
 今日は仕事終了後、貝採りをメインに素潜り採集へ行く。最初は貝に集中して進むが貝がなかなか見つからず自然と魚に目が行ってしまう。だが、魚の方も魚種が少なく確保したい魚も見つからない状況のまま時間だけが経って行く。未だに未採集のミナミアカエソが気になりアカエソばかりが目に付く。するとようやくサンゴの周りを小さなイソギンポ科の魚が目に付く。いつも見る種よりも体が短めであり未採集の可能性があるので採集する。すると以前に採集したことがあるオボロゲタテガミカエルウオ(ブログ2016 10.12)によく似ている感じである。更に先へ進むと潮が非常に速くなり、潮の抵抗を受ける採集道具を引っ張りながらでは先に進み辛くなり、採集道具は置いて貝を入れる網とカメラのみ持ち先へ進む。するとこんな時にここではまだ見た事がないキンチャクダイ科の魚を発見。図鑑では見たことがあるが種名まではわからない。採集道具を取りに行くには距離が遠くこの潮では厳しい。更にこの手の魚は採集も難しいので採集は諦め証拠写真だけを撮る。後で調べるとナメラヤッコとわかる。同じ属のアブラヤッコも何度と見つけても採集するまでにかなり時間が掛かっている(ブログ2018 8.7)ので今回もこの潮の速さでは恐らく無理だったと諦めがつく。結局、メインの貝は最低限のノルマは何とか達成しホッとする。更に採集したイソギンポ科の魚はやはりオボロゲタテガミカエルウオであった。

アカエソ

アカエソ

サンゴの中から顔を出すオボロゲタテガミカエルウオ



ナメラヤッコ初確認

ニラミギンポ

ワカウツボ


何故かトビエイまで


アカエソ属

シマギンポ

イシヨウジ

オボロゲタテガミカエルウオ



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イバラタツを標本登録へ

2023年07月15日 | 魚ボラ
 今日、イバラタツを頂いた事で大学へ持ち込もうかどうか迷うが昨日のヤッコエイも冷凍せずにそのまま冷蔵中なので大学へ行こうと考える。今日大学へ行くのであればイバラタツは氷水には浸けずに生きた状態で持ち込めば良かったとちょっと後悔。今日は土曜日なので入口には守衛さんがおらず大学内に入ることが出来ないので魚ボラの先生に連絡してから大学へ向かう。学生に門まで来てもらい大学内に入る。するといつも教室へ行く入口が工事中で入ることが出来ない。学生に裏口を案内されそこから中に入る。連絡せずに来ていればどこから入ってよいのかわからず土曜日で助かった。イバラタツとヤッコエイを標本登録してもらう。

いつもの入口が工事中で入れず


イバラタツ

ヤッコエイ


以前に持ち込んだボウズモンガラが固定後のホルマリン抜き中
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初確保 イバラタツ

2023年07月15日 | 定置網
 今日は定置網漁を終え市場での水揚げ作業も終え船を繋ぎ再び市場に戻って来るとお隣の定置網船が水揚げに帰港。するとタツノオトシゴが獲れたと活魚水槽に入れている個体を見せてくれる。見ると体輪背側に鋭く硬い棘が尾に向かい沢山確認出来る。このようなタツノオトシゴ属はここではまだ見た事がなく、直ぐに魚ボラの標本として未確保である事がわかった。標本用に確保したいところではあるが、生きた状態で持ち帰って来ていたので水族館用だろうと思う。一応、ここではまだ見た事がないタツノオトシゴだと伝える。するとこの小さな個体だけの為に水族館に連絡するのも面倒そうで私に水族館にやってもいいし、私の好きにしていいと託された。という事で貴重なので標本にすると伝え魚ボラの標本用に確保することが出来た。その方の気が変わらないうちに直ぐに氷水に浸け標本確定。この個体を手に取った時、急激な動きをして沢山の棘が手に当たり痛い。この棘は身を守る武器として役に立っているみたいである。家に帰り調べると直ぐにイバラタツである事がわかる。イバラタツはここでは初記録であるが薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ2022 2.25)に載っているかどうか確認する。すると生態写真は載っていたが標本写真はなく、これでまた1種標本写真が追加となる。自分用にもホルマリンは使わず鰭は立てずに標本写真を撮る。今回は水族館に連絡する前で本当に運が良かった。
イバラタツ




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お手頃サイズのヤッコエイ

2023年07月14日 | 定置網
 今日は定置網漁でヤッコエイが入網。手の平に乗るくらいの標本にはお手頃サイズである。魚ボラの標本用に確保する。ヤッコエイは昨年の4月に確保し(ブログ2022 4.26)丁度鹿児島に行く予定日だったので序にその日のうちに大学に持ち込んでいる。今日は仕事が早く終わり家に帰るとカミさんの用事で鹿児島に行く事になる。だが、今回はカミさんの用事の都合で大学に寄る時間があるかわからない状況。持って行っても大学に寄る時間がなかった場合そのまま持ち帰ることになりかねない。今はもう夏で暑いので車の中に長時間置くのは良くないので今回持ち込むことは諦め、取り敢えず冷凍はせず冷蔵庫で冷蔵保存する。
ヤッコエイ




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小さなカイユウセンニンフグ幼魚

2023年07月08日 | 定置網
 今日は定置網漁を終え市場で選別作業をしていると、小さなサバフグ属のフグを発見。今の時期は今回の個体と同じサイズのシロサバフグやクロサバフグの幼魚が獲れるのだが、この個体は背面に模様があり、ひと目でシロサバフグなどではないことがわかる。更に親魚と全く同じ模様で直ぐにカイユウセンニンフグの幼魚である事がわかる。カイユウセンニンフグはうちの定置網では珍しい魚ではないが、これだけ小さなサイズは初めてである。魚ボラの標本用に確保する。今後、このサイズのカイユウセンニンフグが増えて来るのだろうか。
カイユウセンニンフグ幼魚



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