今日は我が定置網でブログネタを探すも見つからず諦め、他の定置網の水揚げを覗く。するとUpeneus poriを見つける。今月に入り、うちや他所の定置網で確認しており、まだ日本での初記録種としての論文が投稿されていないので全て標本として確保している。そして今日はここの定置網の水揚げが全て終わり最終的に8個体確保する事ができた。定置網1ヶ統で1日に8個体も入網したのは初めてである。U.poriは海水温が20℃前後になる5月と11月に出現しているのだが、今年の5月は海水温が20℃になっても確認する事ができなかった。そして今月に入り1年振りの対面となったのだがこの数。まだまだ増えそうな気配である。U.poriは体表が非常に弱く痛みやすい。鮮度良く家に持ち帰り魚ボラの日まで冷凍保存するため、確保したら直ぐに海水氷に浸け家に持ち帰っていた。しかしどんなに冷やしても体表はズルズルになり最悪は剥けてしまう。だが何個体も扱っていくうちに、冷えていても水に浸けていると体表がズル剥け状態となってしまう事が分かった。今回からは氷水の中に浸けるのではなく、体表や鰭が乾かない程度に湿らせて持ち帰る。やはりこの方が状態が良かった。今後も標本用として確保していくつもりではあるが、いったいどのくらい捕れるのであろうか?
*後日未記載種とわかり、2011年に標準和名サクヤヒメジと提唱されました。