お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

ホコサキ

2012年02月28日 | 定置網



 今日は定置網で小さなメジロザメの仲間が獲れる。ホコサキである。ホコサキはここでは普通種であるが、他のメジロザメ類程頻繁に獲れる訳ではない。ホコサキはメジロザメ類の中では小型種ではある。小さいので扱いやすく、水族館からメジロザメ類を注文されるとこいつが獲れないかと思ってしまう。だが、扱いが楽である反面、小型種なのでサメらしい体型ではあるものの、水族館では成長したとしても小さい為迫力にちょっと欠ける。ホコサキは名前の通り矛の先のように頭部から吻端にかけて尖っていて、体も細い。これで大きく成長するのであればかっこいいのだが、大きくても1メートル程にしかならない。そういえばホコサキは魚ボラの標本用として確保した事があったかなと考える。標本用としてはまさにグッドサイズである。
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2 コメント

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Unknown (黒木健介)
2023-05-28 16:27:37
こんにちは、お疲れ様です。黒木です。10年以上も前の記事ですが気になったのでコメントさせていただきました。ホコサキとして知られる種Carcharhinus maclotiは日本近海には分布しない可能性が示唆されています。C.maclotiは九州南岸に生息しており,鹿児島県からもいくつか記録がある(小枝ほか,2020;山下ほか,2012)とされていますがホコサキとして記録されている個体は写真が掲載されている個体に関してはすべて臀鰭が第2背鰭の直下にあるものでした。ホコサキは臀鰭起部が第2背鰭起部より前にあるのが特徴です。写真の個体も今まで記録された個体と同様に第2背鰭と臀鰭がほぼ同じ位置にあります。よってホコサキではなく,ハナザメCarcharhinus brevipinnaである可能性が高く,これまで鹿児島県で確認されたホコサキもハナザメの誤同定である可能性が高いということになります。これは標本記録をきちんと調べる必要がありますが、そういった研究は内容でホコサキの日本からの記録は要検討です。長文失礼しました。
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Unknown (わかしお)
2023-05-29 04:15:37
黒木さま

いつもコメントありがとうございます。
私もこの記事や今までホコサキと思っていた個体は誤同定ではと気になっていました。確か須磨水族館の方にメジロザメ類を頼まれ搬出した後に種を教えてもらったのですが、この頃は鰭の位置とかは確認せずに吻が尖っていて体が細い個体をホコサキと安易に同定していたような気がします。
大学に標本がありますので機会がありましたら精査して頂ければ有難いです。
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