今日の夜間採集では干上がった港の上でオオシロアナゴを2個体も発見する。その後、岸壁に上がり、いつものように水中も散策する。するとマツカサウオの幼魚を発見。その後、別の場所ではまたマツカサウオの幼魚を今度は一度に2個体も発見し採集。結局最終的に5個体ものマツカサウオの幼魚を見つけることができた。一度にこれほどのマツカサウオの幼魚を見つけたのは初めてのことである。記録として標本に残したいが、最近は定置網でも同じサイズのマツカサウオの幼魚がよく混獲されているので、今回は確保せず全て逃がす。今日の夜間採集は干潟の上のオオシロアナゴに沢山のマツカサウオの幼魚と初めて尽くしであった。これだから夜間採集はやめられない。
先週、某テレビ番組を見ていると、潮が引いた干潟でマテ貝を採るように穴に塩を投入すると、その穴からホタテウミヘビが飛び出してくるところを目撃。貝類だけではなく、魚にも適用するのかと驚いた。毎週行なっている港での夜間採集も、大潮の干潮時は港内が干上がり、干潟のような状態となり、降りて歩くことができる。これは試してみる価値あるなと思っていたが、丁度今日の夜間採集は運良く大潮でしかも干潮である。ということで、今日の夜間採集に塩を持参する。港に着くといい感じで潮が下げ、港の中は干上がっている。早速干潟に降り、穴を探す。到る所に穴はあるがどれも小さな穴ばかりで魚が開けそうな大きな穴がなかなか見つからない。時間もないのでそれらしき穴を見繕い試してみる。だが、結果は惨敗である。諦めて岸壁に戻ろうとした帰り道にアナゴの仲間が這っているのを見つける。だが、塩を投入した穴からはほど遠く無関係と思われる。その後も別の場所でもう1個体見つけ、2個体確保する。家に帰り図鑑で調べるオオシロアナゴのようである。今まではこのような経験はなかったが、今日しかも2個体も見つかるとは。これからは水中だけでなく、干潟の上もチェックせねば。
干潟の穴に塩を投入
水のない干潟の上でアナゴの仲間を発見
アナゴの仲間を見つけた近くにあった穴
オオシロアナゴを2個体確保
今日の定置網漁で網を絞るとウスバハギの幼魚が水面に浮いたのを見つけ、タモ網で丁寧に掬い上げる。この手のカワハギ科魚類は第一背鰭棘が非常に細くて脆く、直ぐに折れてしまう場合が多い。特にウスバハギでは成魚でも棘が細くて折れ易く、市場に並ぶ時にはほとんどの個体が折れてしまっている。幼魚は稀にしか網には入らず、今までも確保した個体の写真を見ても背鰭棘が皆折れていた。今回は他の魚に揉まれる前に見つけることが出来、背鰭棘に注意しながら慎重に掬い取り、確保することが出来た。これで第一背鰭棘が当たり前の状態での写真を撮ることが出来た。だが、撮った写真を見ると背鰭・臀鰭の鰭立てがうまく出来ておらず、また失敗した感じである。あとは魚ボラの標本用に気を使いながら冷凍し、大学でも背鰭棘が折れることなく標本撮影、登録をしてもらいたい。
今日もいつもの港へ夜間採集に行く。魚を見つけては採集するがいつものメンバーである。そんな中、稚魚を発見し採集。現場ではよくわからない。持ち帰り写真を撮り、拡大した写真を見ると鰭の位置など外見からテンジクダイ科の稚魚のようである。だが、種までは自分の力では調べる術もなく、判断できない。この港によくいるクロホシイシモチの稚魚だろうか。だが、クロホシイシモチだとしたら、もっとあちこちにたくさんいるはずである。結局はわからぬままである。
コトヒキ幼魚
ハタタテダイ幼魚
シマスズメダイ幼魚
テンジクダイ科稚魚
昨日の定置網漁でヨロイアジが入網し、今後の南方系のアジ類の出現に期待しているところ、今日もうちの定置網漁で今度はヒシカイワリが入網。今後益々南方系のアジ類に期待できそうな感じになって来た。例年では数の少ないカスミアジの幼魚が今年は多かったりと、今年は若干変化があり、今後変わった南方系のアジ類の出現に期待できそうで、今後益々目が離せなくなってきた。今後に期待したい。
ヒシカイワリ
テンジクアジ
クロヒラアジ
リュウキュウヨロイアジ
ロウニンアジ
ギンガメアジ
マルヒラアジ
カスミアジ
オニアジ
今日は定置網漁で久し振りにヨロイアジが1個体獲れる。ヨロイアジは3年前に初めて獲れ(ブログ2016年11月26日)、数的には少ないが2年続けて確認されたので、このまま定着するだろうと思っていた。ところが昨年は1個体も定置網では獲れず、市場でも見る事が出来なかったので消えてしまった感があり、今度はいつ出会えるのかと待ち望んでいた。今日2年振りに出会うことが出来、とても嬉しい限りである。今後もまだまだ続いて欲しいと願うばかりである。
写真左:マルヒラアジ 写真右:ヨロイアジ
写真上:リュウキュウヨロイアジ 写真下:ヨロイアジ
今日は定置網で珍しく大きなアオブダイが獲れる。うちの定置網ではブダイと言えば殆どが普通のブダイばかりで、それ以外は小さなアオブダイとヒブダイ位である。だが、この辺で素潜りすると幼魚ではあるが様々なブダイの仲間がいるので、深い所にはいるのかもしれない。元々ブダイ科に近いベラ科の魚も多くの魚種がこの辺にいるのだが、定置網には入らない。なのでブダイの仲間もいるけど定置網には入り難い魚種なのかもしれない。今回のアオブダイは見た目も綺麗で魚ボラの標本用に欲しいところだが、やはり、このサイズでは冷凍できないので諦める。
今日は今年2回目のタカエビ漁に乗船し、深海魚採集をする。今回は魚ボラの学生と鹿大にフィールド調査・標本調査に来ていた東大の学生と一緒に乗船。という事で今回は学生の引率がメインで標本収集は学生に任せる。今回もいつもと同じく4回操業し混獲している魚類を標本用に頂く。今回も普段の定置網では見る事の出来ない魚ばかりで、学生達も興奮気味。特に初採集だったのは大きなヨロイイタチウオにキントキダイの仲間など。キントキダイの仲間は定置網で見られるものとは違いとても鮮やかで気になり、家に帰り調べてみると採集水深や最大体高が頭部後方にあることからウスベニキントキではないだろうか。ヨロイイタチウオは水揚げすれば高値で売れるとおっしゃっていたが、学生に譲ってくれとても有難かった。今回も船の方々に大変にお世話になりました。誠にありがとうございました。
ウスベニキントキ?
ヨロイイタチウオ
ヨリトフグ
ホウネンエソ属
サンゴイワシ
リュウグウハダカ
ハダカイワシ
ソコマトウダイ
カゴマトウダイ
フウリュウウオ属
フウリュウウオ属
フウリュウウオ属
ギンザメ
ヒレタカフジクジラ
ナヌカザメ?
ボウズカジカ
ハナグロフサアンコウ
ミドリフサアンコウ
トモメヒカリ
オオメハタ属
アカカサゴ