お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

夜間採集

2007年06月30日 | 採集

 今日は昼間に素潜り採集に行くが、先日の豪雨の影響か海は濁りがあり採集できる状況ではなかった。そんな状況ではあったが標本用に採集したタナバタウオを先日かごしま水族館に全てやってしまったのでそれだけは意地で採集する。そのほか頼まれていたハコフグの幼魚も採集できた。昼間に泳いだので夜は疲れて寝てしまうだろうと思っていたが、いざ夜になると港が気になり逆に目が冴えてしまう。最近はブログには載せていなかったが毎週夜間採集は行なっていた。だが載せるような収穫が無かった。今回も期待せずに行なう。スロープにゴミがあり、そこに見覚えのある小枝?が浮いている。オニカマスの幼魚と思われる。夏になると作業場の前の港のロープなどにもよく着いているが、警戒心が強く採集できていなかった。今回は簡単に掬い捕れた。家に戻り第一鰓弓を調べてみると鰓耙は無いようである。オニカマスの幼魚は体側に黒斑が一列に並ぶようだが、この個体はそれが繋がっているように見える。まだ小さいからと思われる。今回はこの個体を採集できただけで大満足。また来週も来てしまいそうである。
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クラゲウオ

2007年06月29日 | 定置網

 最近は定置網にクラゲが多く入る。そんな中、何年振りになるかクラゲウオが1個体入網。クラゲウオはクラゲに着き、触手間を泳いでいる。毎年、クラゲの数は減らないがクラゲウオは減ってしまったのか久しぶりであった。もう10年以上前の話になるが検索図鑑がまだ無かった頃、「日本産魚類図鑑」(東海大学出版)を主に使っていた。この図鑑のクラゲウオの解説には幼魚と思われるものしか知られていないと記載されている。それならばと思い、クラゲウオの幼魚を生け捕りし、生簀で飼育した事がある。餌もよく食べたが、体長が130ミリまで成長したところで斃死してしまった。体側にあった暗色斑は消え、黒味を帯びてきていた。このあたりから深場へと潜るのであろうか、いまだに不明。当然その個体は生簀から取り上げ、写真を撮っている。しかしまだ写真の撮り方も分かっていない頃で、当然展鰭などはしていない。機会があればまたエボシダイ科の魚を飼育して成魚を見てみたい。
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またしても

2007年06月28日 | 魚ボラ

 今日は鹿児島大学総合研究博物館にオーストラリア博物館のM氏が来ており、「オーストラリア博物館における魚類コレクションマネジメント」の講演がある。今までに魚ボラでは講演会やセミナーなどを行なって来たが、私はいつも都合が悪く出席出来ないでいた。今日は仕事も順調に終わり、初めて講演会に出席できそうである。いざ家を出て車を走らせるとハンドルに振動を感じる。そのうちそれが大きくなり、速度も40キロ程しか出せなくなる。そのままディーラーまで走らせ見てもらう。修理が終わった時間が講演の始まる時間であった。ここから1時間は掛かる。結局今回も欠席せざる終えなかった。いつになったら参加できるのだろうか?その後、お食事会があったのでそこには参加。M氏にお会いできたが話は出来なかった。話す機会が無かった訳ではなく、英語が分からないからである。当然講演会も英語で行なわれたので、たとえ出席出来たとしてもチンプンカンプンであったかもしれない・・・。
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トビウオ幼魚

2007年06月25日 | 定置網

 今日、漁協の定置網の人にトビウオ類の幼魚を頂いた。ここの定置網では夏を中心にトビウオ類の幼魚が定置網で獲れる。見た目に違うトビウオ類の幼魚が何種もいて、1日に数種獲れる場合が多い。この幼魚達はみな独特の形態をしていて、そこから親魚を想像することができない。昨年からうちの定置網で獲れる幼魚を採集して標本にしている。これを数集め、できれば成魚までの過程が揃えばと考えている。しかし、今までに見た目に違う形態の標本を10種?以上集めたが、正確に同定できている個体は無い。この中の数個体は同種の可能性もあるだろう。トビウオ類の幼魚は成長に伴い形質が変わる種もいるらしく、さらには鰭の位置まで移動する種がいる。今回頂いた個体は見た目にはまだ収集していない種と思われ、稚魚図鑑を見るとオオアカトビかなと思った。しかし、背鰭の第1~3軟条は透明のようなので違うのだろう。この収集を何年も続ければ、いつかは仔魚~成魚までの標本が揃う種が出てくるのだろうか?
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大き過ぎる

2007年06月23日 | 日記

 今日、漁に使う氷を取りに冷凍庫に行くと大きな魚が横たわっている。フリソデウオ科の魚である。体長は2メートルくらいはありそう。聞くとこの個体は昨日、漁協の定置網に入網したそうだ。漁協の定置網の人によると捕獲した時はまだ生きていたそうだ。ここ笠沙の定置網ではフリソデウオ亜目の魚が毎年獲れるが幼魚・若魚ばかりであった。このような大きさの個体は初めて獲れたと思う。よく言われるように巨大地震の前触れではと思うと恐ろしくもなる。この個体はかごしま水族館が引き取りにくるそうだ。鹿大の標本として欲しいところではあるが、もし頂けるとなっても大き過ぎて困ってしまう。かごしま水族館も昨日のうちに引き取りに来る予定であったみたいだが、まだ取りに来ていない。水族館側としてもどうしようか悩んでいるところであろうか?おかげでこの個体を見る事ができた。できれば明るい所でじっくりと見てみたいし、同定までできれば良いのだが・・・。
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魚ボラ

2007年06月20日 | 魚ボラ

 今日は魚ボラの日。しかし、その前にPTAの会議に出席。会議終了後、そのまま鹿大に向かう。今日はうちの水槽に蓄養している素潜り採集した魚達を持ち込む。その中にとても小さなイソハゼの仲間と思われる魚もいた。ところが着いて容器の中を覗くと見当たらない。今日は同じ容器内にオニカサゴの幼魚、イソカサゴも入れてきた。食べられてしまうかなという心配もしたが、魚達も容器に移され緊張して餌を食べないだろうと思っていた。定かではないが恐らく食べられてしまったのだろう。というかそれしか考えられない。自分の考えが甘かったと反省。このハゼはたくさんいたのでまた採集すればいいと開き直るしかない。また採集に行く目的ができた。今日は採集した魚を登録してもらい帰宅。
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自宅水槽

2007年06月18日 | 日記

 昨日、採集した魚を生かして持ち帰り、家の水槽に入れる。前回の魚ボラに持って行く予定だった魚も残っているので水槽内が賑やかになる。しかし、数が多すぎるのかみんな呼吸が速い。水温も高くなってきているので、このままでは全滅してしまう恐れもある。弱い魚や無理に生かして持ち込まなくても良い魚などは取り上げ冷凍する。おまけに前からいるタナバタウオは水槽に慣れてきたのか縄張り意識が出てきて喧嘩している。体が傷つけば標本として使えなくなる恐れもある。今では魚ボラ用の蓄養水槽となってしまった我が家の水槽。夏には水温が30℃を越え魚が飼えなくなるので、今後生かしの魚をどのように対応したらよいか悩むところである。

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ハマッてます!!

2007年06月17日 | 採集

 今日は丸一日予定が無いので、また素潜り採集に行ってしまう。前回見た光景が忘れられず、また同じ場所に行く。潜るとすぐにカエルウオやタナバタウオが目に付くが採集済みなので無視し、新しい獲物を探す。岩陰を覗くと小さなオレンジ色のハゼが数個体いる。それを採集しようとするとその奥に違う魚がいる事に気付く。ノコギリヨウジである。この魚は写真でしか見たことが無く、綺麗なので採集したい魚であった。急遽目標を替え採集。何度か失敗するもその場所から逃げなかったので採集する事ができた。この魚、調べてみると魚のクリーニングもするらしい。この尾鰭の模様はクリーニングしてもらいたい魚に対してのアピールのような気がする。ヨウジウオというとプランクトン食であるが、魚に着く寄生虫なども食べるのだろうか?この日はそのほかに初採集の魚を数種確保する事ができた。また、長い事掛かってしまったが採集道具の新兵器も出来上がり、今日試す事ができた。今後、今まで諦めていた魚種の採集に期待が持てる結果が出る。それにしても昼飯も食べずに夕方まで潜り、さすがに疲れた。しばらくはいいかなと思う。
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リュウキュウヒメジ

2007年06月16日 | 定置網

 今日、定置網でリュウキュウヒメジの幼魚が獲れる。うちの定置網では2個体目。初めて獲れたのは3年前で、その時の個体も幼魚であった。実はその時は違うウミヒゴイ属の魚と間違えていて、鰭も立てずに簡単に写真を撮って捨ててしまい、後で図鑑を見て後悔した覚えがある。また獲れるだろうと思っていたが、実に3年も経ってしまった。しかも前回の写真を見ると目の周りと各鱗の中央部に青い斑点があり綺麗であるが、今回の個体にはそれが無い。サイズも同じくらいだったと覚えているが、今回の個体の方が小さいのだろうか?リュウキュウヒメジの分布域は名前でも分かるように琉球列島となっている。笠沙では他の定置網の漁獲物の中にも見たことが無く、また市場に水揚げされているのも見たことが無い。最近は琉球列島を分布域としている魚種が獲れるようになったが、このリュウキュウヒメジは成魚が獲れていないので死滅回遊魚となってしまうのであろうか?
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再び素潜り採集

2007年06月14日 | 採集

 今日は凄い雨となり、仕事が早く終わる。風が吹いていたが平日に時間があるのはチャンスなので素潜り採集に行く。風向きを考え、風の当たらない場所を選び行なう。平日は釣り人やダイバーが少ないので車を止め易い。今回はヘビギンポ狙いなのでヘビギンポの目撃情報の多い場所を選択。町外でしかも初めて潜る場所である。波があったものの入ってしまえば全く関係ない。今回の場所はサンゴが非常に多く、町内の海とは様子がかなり違う。採集をしなくても泳いでいるだけで面白い。今回はヘビギンポ狙いであったが、魚も種類が多くあれもこれもと目移りしてしまう。泳いでいる魚の採集は無理なので、岩の下に潜む魚を狙う。するとタナバタウオが捕れる。その後も5個体ほど捕れた。肝心のヘビギンポはというとあまり見かけず、しかも小さいサイズばかりで網目から抜けてしまい1個体も採集できなかった。そのほかオニカサゴ(未同定)やコウライトラギスなどを採集できた。生かして持ち帰り家の水槽に入れる。それにしても今回の場所は泳いでいて気持ちが良く、しかも魚種が豊富だったので町内で泳ぐくらいならここまで足を運びたいという思いになってしまう。

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初入網

2007年06月13日 | 定置網

 今日は定置網でヒトスジエソが獲れる。わが定置網では久々の初入網で、しかも初入網は今年初。以前に近くの定置網で獲れた個体をヒトスジエソと思って魚ボラに持ち込んだ事があるが、それはアカエソであった。今回のこの個体は体側中央部にはっきりとした1褐色縦帯があり、背鰭は12軟条であったので自信がある。ただ、吻端が丸いとされているが尖っているようにも見える。分布域は琉球列島、マーシャル群島となっている。今日は魚ボラの日であるので鮮度の良い状態で写真撮影し標本登録をと思っていたのだが、仕事が長引いてしまい、帰宅すると今度は子どもの事で時間を取られ、今日の参加を断念した。だがあとから活動中の魚ボラのメンバーから催促の電話が来る。この前のブログに参加すると書き込んでしまったからだ。気を付けねば・・・。

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疑問?

2007年06月12日 | 採集

 土曜日にタイドプールで採集したカエルウオが数個体、家の水槽で泳いでいる。明日の魚ボラに生かした状態で持ち込み、麻酔で眠らせ固定し標本登録する予定である。そのカエルウオを眺めていたら、ふとある事に気付いた。頭部に正中線皮弁の無い個体がいる。奇形も考えたが2個体もいる。この個体を調べてみたいが今度の魚ボラまでは生かしておきたい。いろいろと調べてみるがカエルウオは雌雄共に正中線皮弁を持つとなっている。するとニセカエルウオが思い浮かぶ。ニセカエルウオの雌は正中線皮弁が無い。だが図鑑によると雌は体側後半と背鰭・臀鰭に小暗色点が散在するとなっている。だがこの個体の体側は雄と変わりないように見える。実は前回写真を撮った個体を同定した時、背鰭・臀鰭軟条数に疑問があった。検索図鑑よりも軟条数が1本少なかった。しかし自分で肉眼で数えたので間違っているのだろうと思い、魚ボラで顕微鏡を使い再確認しようと考えていた。検索図鑑ではカエルウオ・ニセカエルウオの軟条計数が通常いくらとなっていて範囲がある。通常とは?ちょっと紛らわしい。しかもその範囲が両種で被っている。それとニセカエルウオに関してはうちの検索図鑑の分類形質文と計数形質が違っていてどちらが本当か分からなかった。いずれにしろ魚ボラで他の資料をみて再同定する必要がある。ひょっとして全くの別種という可能性もある。

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タイドプール採集

2007年06月09日 | 採集

 今日は仕事が午前中なので、午後から素潜り採集をしようと考えていた。ところが仕事が終わったと同時に風が吹いてきて、結局断念する。家でジッとしていても時間が勿体無いので、潜るポイントを探しに海へ行く。あちこちと見ていくとタイドプールを発見。エビ網を持ってきていたので、ここでの採集で我慢する。覗くとギンポ系の魚が逃げる。網で掬うとカエルウオであった。その後も何個体か採集。このカエルウオ、狭い所へ追い込んでいくと水から這い出し、ピョンピョンと跳ね海へ逃げた。以前に水族館にいた時に小笠原で採集した事があるタマカエルウオを思い出す。その魚はトビハゼのように水を嫌い、岩の上に生息するので、岩の上をピョンピョン逃げるところを網を持って追いかける様は、爬虫類のカエルを採集しているようだった。まさにカエルウオである。
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珍しい魚

2007年06月08日 | 定置網

 このところハギ続きになってしまうが、今日は定置網でウマヅラハギの幼魚が1個体獲れた。ウマヅラハギは名のよく知られた大衆魚である。だが、うちの定置網でウマヅラハギを獲ったのは1年以上振りなのである。以前は時期に関係なく獲れ、しかもカワハギよりも多かった。それが昨年は1個体も獲っていない。しかも流れ藻時期にたくさんいる幼魚すら見る事が無かった。おかげで鹿大の標本としていまだに1個体も確保していない。今年も流れ藻時期にやはり幼魚を見る事ができなかった。しかし、まったく見れなくなった訳ではなく、昨年は市場では水揚げされている成魚を何尾かは見かけた。そして今日のこの幼魚。少しは安心したがまだ1個体。このような現状はここの地区だけのものなのだろうか。他所が気になる。

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毒?

2007年06月07日 | 定置網

 今日、定置網でソウシハギが2尾獲れた。みんなの昼のおかずに確保する。ソウシハギは昔から水揚げしないで捨てられている。見た目に毒々しいので水揚げされないのだと思っていた。調べたら身に毒は無いと知り、それからは捨てずにみんなで食べていた。身はウスバハギによく似ている。肝と和えて食べればカワハギと変わらないように思う。しかし、身に毒は無いが消化管にパリトキシンという毒があるということを後で知ってしまった。それからはみんなの箸もあまり進まなくなる。それからでも身をよく洗うようにして自分は今でもバクバク食べている。今回も昼飯には片っ平しか売れなく、残り1尾半は持ち帰り自分一人で食べる。しかし、このパリトキシンとは他では聞いた事も無く、どれくらいの毒性かもいまだに知らない。このようなことを続けていると痛い目に遭ってしまうかな?
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