台風27号の影響で今日は4日振りに定置網漁に出漁する。台風明けでしかも4日振りという事で漁獲量が多い。だが、今日は遠くは山口からしものせき水族館「海響館」がフグ類を受け取りに来る日である。水族館は予定通り到着するも、こちらは水揚げ作業中。結局1時間待たせてしまう。そしてフグ類を搬出。今回は搬出する個体数が少ないものの、遠くから活魚車で来てくれる。現在イケスが使えず、注文のフグ類は本船の魚槽内で畜養していた。だが、台風の為本船を避難港へ移動させていた。その港はすぐ横に川があり、台風となると泥を含んだ濁流が入るので心配していた。だが、フグ類は皆無事であり、安心する。今回はナミダフグにテングハコフグ、サザナミフグにカイユウセンニンフグなどを搬出。一番の希望だったナミダフグも2個体無事で良かった。でも研究するには個体数がまだまだ必要なので今後も探し続ける。
台風27号の影響で今日は4日振りに定置網漁に出漁する。台風明けでしかも4日振りという事で漁獲量が多い。だが、今日は遠くは山口からしものせき水族館「海響館」がフグ類を受け取りに来る日である。水族館は予定通り到着するも、こちらは水揚げ作業中。結局1時間待たせてしまう。そしてフグ類を搬出。今回は搬出する個体数が少ないものの、遠くから活魚車で来てくれる。現在イケスが使えず、注文のフグ類は本船の魚槽内で畜養していた。だが、台風の為本船を避難港へ移動させていた。その港はすぐ横に川があり、台風となると泥を含んだ濁流が入るので心配していた。だが、フグ類は皆無事であり、安心する。今回はナミダフグにテングハコフグ、サザナミフグにカイユウセンニンフグなどを搬出。一番の希望だったナミダフグも2個体無事で良かった。でも研究するには個体数がまだまだ必要なので今後も探し続ける。
今日は水揚げ後、よく標本提供して下さる漁師さんが面白い魚が獲れたと持って来てくれる。見るとニシキフウライウオである。水族館にどうかと生きた状態で持ち込まれたが、水面に浮いてしまい息も途絶えそうな状態。この状態では水族館は無理という事になり、それならば標本用にと頂く。話を伺うとなんとこの魚、刺し網に絡まって来たとの事。ニシキフウライウオはその様相から、以前から標本写真を撮りたいと思っていた魚である。だが、定置網や釣りでは獲れない魚であり、この魚を手にするには潜って見つけるしかないと思っていた。そういう意味でも今回は刺し網に絡んで来て獲れたという事でラッキーである。さらに水族館用に持ち込まれたが死にそうだったので頂けたという事もラッキーであった為、今回は本当に運が味方してくれて確保できた魚である。今回標本写真の撮影は1個体だけであったが久し振りの撮影で手間取り、時間が掛かってしまう。撮影後、魚ボラの標本として保存する。
今日は定置網で小さなギマがたくさん獲れる。これまでギマは珍しい魚ではないがたまに獲れる程度でさらに獲れても1~2個体であった。ところが今日は群れで獲れた感じである。ギマは背鰭、腹鰭の棘が大変に固くて鋭く、網に刺さったり一緒に漁獲した魚にまで突き刺さり、魚を傷付け商品価値を落とす。さらにこのギマ自体は売れないので水揚げすらできず、獲れれば大変に厄介な魚である。でも、ギマは一応フグ目という事で水族館用に数個体活かし、水族館用に確保する。
今日は定置網で再びナミダフグを見つけ、生きた状態で確保する。これで水族館用のナミダフグが2個体となる。そればかりか今日の定置網ではテングハコフグにカイユウセンニンフグ、サザナミフグも獲れ、全て水族館用に確保する。ナミダフグのほか水族館用の全てのフグ類を本船の魚槽に泳がせているので一気で賑やかになる。だが、一番大事な魚がナミダフグであり、ほかのフグ類よりもかなり小さくちょっと心配である。さらにテングハコフグはハコフグという事で体表から毒を出す恐れがある為、このままでは危ない感じがする。ナミダフグ以外はいつでも獲れそうなので、ナミダフグだけ別な場所に移動させ守ることにする。
今日は定置網の水揚げ後、市場内を散策すると小さなヒゲダイを見つける。ヒゲダイはここではあまり見かける事はなく珍しい魚であるが、その殆どが大きな個体ばかりである。一度だけ小さな個体が手に入り、標本写真を撮った事がある。その時は撮影用に水槽内に斜めにしてギリギリ入り撮影した。今回の個体はその時よりもさらに小さく大変に魅力的である。だが、今日はこの後直ぐに沖仕事に行かなければならなく、確保する時間がない。仕方なく今日は標本確保は諦める。
今日、定置網で網を絞ると水面にナミダフグが1個体上がってくるのが見えた。その後、魚の群れに呑まれてしまうも居る事がわかったので必死に探す。そして何とか見つけ出し、生きた状態で確保する。そのほかいないか探すがこの個体のみであった。魚の群れに揉まれたものの、元気に泳ぎ状態も良い。だが鰭などのスレ傷は数日たってから出たりするので油断はできない。でも一応確保できたのでホッとする。
以前から水族館よりナミダフグを頼まれていた。魚類学会でもその水族館職員の方と偶然会い、話をしたところでもある。そして今日、定置網の漁獲物を水揚げ中、選別台の上でナミダフグを発見する。だが既に死んでいる為、標本として確保する。ナミダフグは例年4~7月位に獲れるので、今の時期は水族館に頼まれてはいるものの、そこまで真剣には探してはいなかった。沖で発見出来ず残念である。だが、今日獲れたという事はまた獲れる可能性があるので、明日から真剣に探してみなければならない。
この日を何年待ったことだろうか。以前から魚類学会年会に参加したいと思ってはいたが、会場が遠方であることや仕事がある為参加できないと諦めていた。だが、数年前に宮崎での開催があることがわかった時、宮崎なら何とかすれば顔くらいは出せるかなと思い、楽しみにしていた。さらに日が近付くと鹿児島大学も共同開催となり、さらに楽しみとなった。一番参加したかった懇親会は金曜日開催という事で参加出来ないものの、土曜日は仕事終了後に直ぐに車で走れば参加できるだろうと考えていた。そして今日、ラッキーな事に悪天候で仕事も早く終わり、急いで会場の宮崎観光ホテルへ向かう。高速道路は物凄い雨でスピードを出せないものの昼過ぎには到着。魚ボラの先生に連絡して会場入りする。会場に入ると魚類学会の大御所の方々が集まっておられ、先生に紹介してもらう。そのほか魚関係の知人や水族館関係者などいろいろな方達と会う事が出来、楽しい時間を過ごす。そのほか口頭発表,ポスター発表などを楽しみ、ポスター発表では魚ボラの学生達も参加しているので見学する。会が終わり最後は宮崎大学の学生さん達に誘われ繁華街に出て懇親会。宮大の学生達も魚への情熱は大変熱く、楽しい話ができ、有意義な時間が過ぎて行く。今度は学会年会に参加できるのは何年後になるのだろうか。せめて九州管内で開催されれば参加したいところである。