8月に入れば素潜り採集に行く機会が増えそうである。標本タグもこれからの時期はたくさん使いそうである。今日はたまたま鹿児島で会議である。会議も夕方には終わるので、その帰りに標本タグを貰いに鹿大へ行く。いつまで経っても忙しく、魚ボラへもひと月に一度行けるかどうかである。今回も久しぶりの訪問である。先生は海外に長期出張中で留守。学生に魚類標本の登録状況などの近況を伺う。すると学生からポロシャツを貰う。実は以前に電話で鹿児島大学総合研究博物館魚類分類研究室のポロシャツを作るのでサイズや色、欲しい枚数などを聞かれていた。それが既に出来上がっていたようで本日手にする。胸には研究室のロゴマーク?があり、魚のイラストのバックプリント付きである。今日も学生の一人が着ている。今後、イベント等でお揃いで着て活動するそうである。自分は活動には滅多に参加できないので、普段着として使おうと考えている。今夜も忙しいのでポロシャツを受け取り、気を良くして帰る。帰る途中、学生から電話があり、肝心の標本タグを貰い忘れている事に気付く。だが引き返す時間はなく、またにする。
8月に入れば素潜り採集に行く機会が増えそうである。標本タグもこれからの時期はたくさん使いそうである。今日はたまたま鹿児島で会議である。会議も夕方には終わるので、その帰りに標本タグを貰いに鹿大へ行く。いつまで経っても忙しく、魚ボラへもひと月に一度行けるかどうかである。今回も久しぶりの訪問である。先生は海外に長期出張中で留守。学生に魚類標本の登録状況などの近況を伺う。すると学生からポロシャツを貰う。実は以前に電話で鹿児島大学総合研究博物館魚類分類研究室のポロシャツを作るのでサイズや色、欲しい枚数などを聞かれていた。それが既に出来上がっていたようで本日手にする。胸には研究室のロゴマーク?があり、魚のイラストのバックプリント付きである。今日も学生の一人が着ている。今後、イベント等でお揃いで着て活動するそうである。自分は活動には滅多に参加できないので、普段着として使おうと考えている。今夜も忙しいのでポロシャツを受け取り、気を良くして帰る。帰る途中、学生から電話があり、肝心の標本タグを貰い忘れている事に気付く。だが引き返す時間はなく、またにする。
本日採集3種目。定置網では近年滅多に獲れないのだが、最近は素潜り採集時にオジサンが良く目に付く。そんな中、オジサン・コバンヒメジの幼魚が群れている中に1個体だけ違う種が混ざって泳いでいる。オオスジヒメジである。オオスジヒメジの成魚は定置網でも獲れた事がなく、市場に水揚げされているところを見た事もなく、さらには素潜り採集時にも見た事がない。幼魚のみ素潜り採集時に何度か確認しているが未だに採集していない。今回は絶対に採集しようと意気込み、見事に採集できた。持ち帰り標本用に撮影しタグを付ける。もちろん初採集であり嬉しいのだが、この個体、体長が3センチ程とやたらに小さく、幼魚というより稚魚である。せめてあと1センチは大きな個体を捕りたかった。
本日採集した2種目。ブログネタを探しているとニセカンランハギ幼魚?やクロハギ幼魚?などが群れている中に感じの違う個体群を見つけ、1個体のみ採集する。持ち帰り調べるとクロハギ属という事は直ぐにわかるのだが、種を絞れない。この個体は頭部に多数の橙色斑点があり、体側には多数の縦帯が入っている。クロハギをはじめ、ヒラニザ、ナガニザ、サザナミハギ等、クロハギ属の幼魚はよく似ている。しかし、ネットで検索していると私が水中で見た体色と同じ生態写真を見つける。イレズミニザである。水中では頭部にかけて体の前方は黄色っぽく、体の後方は黒っぽかった為、他のクロハギ属とは違う種である事がわかり、採集した次第である。イレズミニザだろうと思い、決定付ける所を探していると図鑑「黒潮の魚」にクロハギ属の1種となっている写真を見つける。その解説の中で、幼魚では成魚の識別のための有効形質が発現していないためとなっている。そう書かれてしまってはこの個体も全長で6センチ程の立派な幼魚であるので、クロハギ属の1種とせざる終えない。魚ボラでもそうなるのだろうか。
今日は仕事が終わった後、知り合いに頼まれて、港内に落とした物を潜って回収する。その後、体が濡れたついでという事で素潜り採集に行く。既に7月下旬ではあるが今季初の素潜り採集となる。最近の定置網ではブログネタが無かったので、ネタになるような魚を探す。すると少し派手なハタタテダイを見つけ、採集する。ミナミハタタテダイの幼魚である。ミナミハタタテダイの幼魚は個体数は少ないが以前から確認していたものの、未だに採集できないでいた魚である。ところが今年は多いみたいで、港内でも岸壁を覗くと見つける事が出来る程。今回も採集しにくい場所ではあったが何とかゲットする。持ち帰り撮影しタグを付け、標本用に冷凍保存する。
今日は定置網の選別作業中、仲間の従業員が珍しい魚がいたと教えてくれる。見るとクルマダイの幼魚である。クルマダイの幼魚は5月にうちの定置網で捕れ(ブログ 2010 5.12)、その時は自分では同定できず、コメントを頂いてクルマダイの幼魚である事がわかった。今回は自分でも見て直ぐにクルマダイの幼魚であるとわかるくらい、成魚の特徴が現れている。だが、その時に頂いたコメントでミナミクルマダイという種がいる事も教えてもらう。ミナミクルマダイは分布域も南日本となっており、ここは当てはまる。特徴も背・臀鰭軟条部と尾鰭後縁が黒いと教えてもらうが、それがこのサイズで適用されるかがわからないが、全体的な印象から恐らく普通のクルマダイであると思われる。クルマダイは5月に捕れた幼魚がうちの定置網では初入網となり、成魚が捕れたことがない。成魚は綺麗な魚で以前から写真に収めてみたいと思っている。だが、クルマダイの成魚は水深の深いところに生息しているようなので、定置網での漁獲を待っているのでは難しいだろうか。
毎日ヒヤヒヤしながら飼育していたカワハギ科の魚(ブログ、2010 6.17)であるが、最近は環境や餌にもよく慣れ、特に餌は生餌だけでなく粉末の餌も食べるようになる。水面まで上がって来て食べるようになったので、今では安心して見ていられる。最近は毎日天気が悪く雨ばかりで、日差しが少ない事もあってか室温もそれ程上がらないので水槽の水温も持ち堪えている。飼育し始めてまだひと月も経たないのだが、早くも変化が出てきた。何とニシキカワハギの特徴と同じく鰓孔の周辺に暗色斑が現れている。また、尾鰭は全体がオレンジ色に、更には写真ではわかり難いが、体表の色彩が緑掛かってきていて、全てがニシキカワハギに近づいている感じである。やはりニシキカワハギの幼魚なのだろうか?これからも成長過程を見る為、種がはっきりと判明するまで水槽での飼育はまだ続く。
今日も仕事の休憩中に昨日採集できなかったイダテンギンポを探す。今日は最初から狙いのイダテンギンポを採集する事ができた。仕事終了後持ち帰り、撮影の準備。前日のクモギンポ?もそうだが、イダテンギンポは真水に浸けると肌が焼けると言うように体表が真っ白になってしまう。なので、この種の魚を扱うときは海水も一緒に持ち帰る。魚を持ち帰る時も普段は海水氷に浸けてくるのだが、氷が体表に直接触れるだけで白くなってしまうので、扱いには結構気を使う魚である。鰭にヌメリがあり、そのまま鰭立てしてホルマリンを塗ると白くなってしまうので、鰭をよく洗わなければならないが、これも真水ではなく海水で行なう。もちろん撮影用の水槽も海水を使用する。とにかく水を使う場合全て海水を使うのでかなり面倒である。海水が無い時は塩を入れても何とか大丈夫ではある。このような魚はそのほかアジ科魚類の一部もそうである。
今日は定置網の水揚げも終わり倉庫に帰り休憩中、倉庫前の港の岸壁を覗くとイダテンギンポがちょろちょろしているのが目に付く。そういえばイダテンギンポはまだ黒バックの写真を撮っていなかったので、今日は時間があるので採集して撮影しようと考える。イダテンギンポは相変わらず素早く逃げ、なかなか採集できない。すると岸壁のカキ殻から顔を覗かせている個体を見つける。これならとカキ殻ごとタモ網で採集。するとカキ殻から出てきた魚はイダテンギンポとはちょっと違う。同じイソギンポ科だろうと思うが見た事が無く、種まではわからない。さらにそのカキ殻の内側には卵がびっしりと付いていて、卵の世話をしていたと思われちょっと悪い事をした感じ。その後も採集を続けると今度はもっと大きく綺麗な個体。これも見た事が無く種がわからない。持ち帰り調べると眼の後ろに黒斑があり、両方ともクモギンポと思われる。この両者が雌雄だろうかとクモギンポをネットで調べると写真上の個体のは見つからない。よく比べれば上の個体は眼が小さくひょっとして別種かなと思い、更に調べる。すると上の個体は背鰭軟条部中央に暗色斑?が確認できる。それで見るとゴマクモギンポがいる。だがこの個体は頭部に暗色小斑点がなく、眼の後ろの暗色斑を考えると違うみたい。となれば産卵時期みたいだし、尾鰭の先端が伸びているので雄個体の婚姻色だろうか?真相はまた魚ボラで!
今日は定置網を絞り込むと珍しい魚がいるというので見に行く。すると網が二枚重なっている所の中にイッテンアカタチが挟まれている。魚ボラの標本用に欲しいので確保したいが網の中に入り込んでいて取り出せない。とりあえずそのままにしておき、漁獲物を全て船に積み込み、作業が終了してから再び確保するため取り出しにチャレンジ。イッテンアカタチは普段は海底に巣穴を掘ってそこを拠点に生活している。今回は網に小さな破れがあり、そこを巣穴に見立てて網の中に入ったものと思われる。その網の破れから魚が傷付かないように慎重に取り出し確保する。定置網ではたまにイッテンアカタチが獲れるが、鰭立ても難しくサイズも大きいのでまだ水槽に入れて撮影をした事がなかった。今回もサイズは大きいが水槽に斜めにして何とか入り、撮影する事が出来た。撮影後魚ボラの標本用にタグを付け、冷凍保存する。
今日は水揚げも終わり市場内を散策していると、雑魚の入りあいの中にツラナガハギを見つける。ツラナガハギは今までに定置網で何度か獲れ、さらに今年はその幼魚も獲れた(ブログ 2010 2.10)。また、ネットで検索すると各地で確認されているようではあるが、一応は稀種となっている。この個体も魚ボラの標本用として確保する。今回の個体は全長で20センチ程であり、水揚げする魚としては小さい方である。この魚が水揚げされること自体珍しく、普段なら捨てられてしまうと思われる。だが、最近は不漁で水揚げする魚が少ないので、売れる魚なら何でも水揚げするという状況の為か、今回は運良く捨てられずに済み、確保できたと思われラッキーであった。だが、臀鰭に傷があり、ちょっと残念。自分としてはまだちゃんとした標本写真を撮っていなかったので撮影し、標本タグを付け冷凍保存する。
今日は平日であるが、また息子にせがまれ夜間採集に行く。息子と一緒なのでまた早い時間帯の採集となる。港に着き、海を覗くとあまり魚の姿は見られない。今回も息子達に採集を任せるが、前回のように次から次へとは魚を採集できないようである。そこで私も魚を探す事に。懐中電灯は息子が使っているので私は外灯の明かりのみで探す。するとボテッとした魚のシルエットが目に付き、ノソノソと動いている。直ぐにカエルアンコウとわかり、タモ網と懐中電灯を持った息子達を呼び、採集させる。今年は定置網で毎日カエルアンコウの幼魚が何尾も獲れ、例年になく多い。そんな中、水族館からの注文も入り、集めようと思った矢先、突然獲れなくなってしまう。そこで家の水槽に飼っている個体を渡そうと毎日餌を与えているのだが、なかなか大きくならないでいた。今回は4個体採集でき、個体も大きかったので今日採集した個体を水族館に渡そうと家に持ち帰り水槽内のカエルアンコウを入れている生け簀に入れる。ところが4個体も追加するとさすがに生け簀が狭く、死ぬ恐れもある。今、この水槽には大事なこの前のニシキカワハギの仲間が入れてあり、カエルアンコウが万が一死ぬと水槽内の海水が汚れ、巻き添えで死なせてしまう恐れがある。という事で結局また港に行き、籠に入れて沈め、水族館の対応を待つことにする。