お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

イトヒキサギ

2024年10月24日 | 定置網
 昨日は時化で定置網漁は操業出来なかったので今日は期待して出漁。するとヘダイが大漁で氷が足りなく市場へ取りに行った程である。時化た事で面白い魚も期待していたが、そちらは見つけることが出来ず終了。ところがお隣の定置網の人が標本用にと魚を持って来る。見るとホソイトヒキサギである。もっと体高のあるヤマトイトヒキサギは良く見るもののホソイトヒキサギはここでは非常に珍しく、うちの網では今までに3個体しか獲れた事がない。有難く標本用に頂く。このホソイトヒキサギは国内では意外と珍しいみたいでネットで検索しても画像はあまり見つからない。ところが珍しいにもかかわらず何故か今まで獲れているのにブログで紹介していなかったのである。ようやく今回紹介出来るものの、いざブログを書こうとしても魚ボラの標本用に確保したという事ぐらいしかエピソードが思いつかない。ブログネタとして書く事がなく今まで紹介しなかったのだろうか。という事で今回もこれにて終了。
イトヒキサギ
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驚きに悔しい オオクチイケカツオ

2024年10月19日 | 定置網・市場
 最近は定置網に小さなイケカツオ、ミナミイケカツオの入網が増えて来ており、今年もアキイロイケカツオが来ないだろうかと期待している。そんな中、今日は定置網漁を終え市場で水揚げ作業をしていると漁場が近くの小型定置網の人が軽トラに魚を積んで水揚げに来る。何を水揚げに来たのかと魚を入れたカゴを運んでいるところを見ると、カゴから尾鰭が飛び出す程の大きなサイズの魚を入れており、更に遠目で見てもイケカツオの仲間である事がわかり気になる。見に行くとオオクチイケカツオである。しかも驚くことにカゴには3個体も入っているではないか。オオクチイケカツオは今までにここでは2個体見つかっており、最初に見つけた個体は5年前で日本における3個体目の記録ということで報告している(ブログ2019 3.9)。それからも報告はされていないが各地で見つかっているらしくネット上でその姿を見ている。でも、未だに国内では珍しい魚である。その珍しい魚が一度に3個体も揚がるなんて本当に驚きである。更に今までに個体は体色が銀白色であったが今回の個体は少し黄色味掛かっている。となるとアキイロイケカツオや国内未記録種も疑い興奮するが携帯で確認すると残念であるがやはり普通のオオクチイケカツオである。3個体共魚ボラの標本用に確保したいところではあるが、明日地元での大きなイベントがあり今日から準備をしなければならず時間がない。サイズ的に家に置くことは出来ず直ぐに大学へ持ち込まないといけないので今回標本用に確保するのを泣く泣く諦める。普通に入札され誰かに食べられてしまうなんて本当に悔しい限りである。でも、最近はイケカツオやマルコバンなどが市場では非常に人気が出て来ており、その人気に伴い単価も急上昇している。今回の個体はサイズも大きく、それが3個体となると金額的にも非常に恐ろしく確保出来なくて良かったのかもしれない。でも、やはり今後も悔しさが後を引きそうである。

オオクチイケカツオが一度に3個体も

普通に水揚げされてしまう

オオクチイケカツオ


オオクチイケカツオの鱗

写真上:イケカツオ、中オオクチイケカツオ、下ミナミイケカツオ
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またやらかしたかな?ミナミフエダイ?

2024年10月12日 | 採集
 今日は土曜日で夜間採集の日。ようやく涼しくなり風も無いので絶好の採集日和である。もう10月であるが今年の夜間採集ではこれといった成果が無い。近年の自然環境の現状を考えると夜間採集は定点観測なのでいつも通りというのが望ましいのだが、やはり新たな発見があった方が面白い。明日は地元イベントもあるのでサッと済ませて帰る予定で挑む。港に着き魚をいつものように見つけては採集し魚種を確認。いつもと同じでクロサギやクロホシフエダイ、ニセクロホシフエダイなどの幼魚を採集。この港ではあまり見かけないクロホシマンジュウダイの幼魚がいつもとは違う変り種であった。だが、どれも普通種なのでカメラで記録だけ収めては放流して行き、結局標本用に確保するような魚は見つからず今回も手ぶらで帰宅。そして今回の夜間採集で撮った写真をパソコンに移す。そこで撮ったニセクロホシフエダイ幼魚の写真に少し違和感を抱く。現場では気付かなかったが体側上半部の黒斑が今まで見て来た個体よりも大きく感じる。気になるので今までのクロホシフエダイ幼魚の写真を確認する。すると今回の個体は思った通り大きな感じである。そんなの個体差の様にも思う反面気になるので調べる。すると側線より上方の鱗列が側線とほぼ平行に走っているように見える。そうなるとまだ未採集のミナミフエダイになる。ミナミフエダイとなると薩摩半島沿岸の魚類図鑑(ブログ2022 2.25)にも載っていない種である。更に大学の標本データベースを見るとミナミフエダイの標本は沖縄産の1個体のみが登録されているだけであり、鹿児島県初となる。だが、逃がしてしまったのでミナミフエダイであるかどうかは標本が無いので闇となる。またやらかしてしまった感じである。今後の夜間採集でリベンジ出来るだろうか。

ミナミフエダイ幼魚?

側線より上方の鱗列が側線とほぼ平行に走っているように見える

クロホシフエダイ幼魚

クロホシマンジュウダイ幼魚
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