今日は市場で定置網の活魚を水揚げに行くと水槽内にタイワンダイが泳いでいる。タイワンダイは珍しくまた獲れたとしても大きな個体ばかりである。この個体は珍しく小さくて手のひらサイズである。標本用に欲しいところであるが、この個体の持ち主がわからない。水揚げしたわけではなく伝票には記載されていない。このサイズで活魚という事は恐らく水族館用に誰かが入れたものと思われる。この魚の持ち主を調べる時間は無く、今回は標本として確保する事は諦める。
今日は定置網の漁獲物を市場に水揚げしていると、雑魚として水揚げされていた魚の中に綺麗な魚を見つける。取り上げるとヒメにヒメコダイである。ヒメは初なので標本用に確保、ついでにヒメコダイも確保する。ヒメは外道として有名な普通種であるが、ここでは見た事がない。以前にヒメかと思って持ち帰り、写真を撮ろうとしたらイトヒキヒメだった事がある。と言う事でここでは初確保となる。ヒメコダイは何度か確保しているのだがヒメの写真を撮るついでにと思い確保する。以前のような事があるので一応家に持ち帰り同定する。するとヒメは思った通りヒメであったが、ヒメコダイと思っていた個体が調べて見るとホシヒメコダイである。ホシヒメコダイは今までに見た事が無いので初確保となる。更にネット上に公開すると珍しいような事が帰ってくる。ヒメのついでで確保した魚の方が珍しく更に初確保となり思わぬ収穫となる。もしもあの場にヒメが無かったらスルーしていたかもしれないのでラッキーである。でも改めてもっと勉強せねばならぬと反省する次第である。
ヒメ Hime japonica (Günther, 1880)
ホシヒメコダイ Chelidoperca pleurospila (Günther, 1880)
ヒメ Hime japonica (Günther, 1880)
ホシヒメコダイ Chelidoperca pleurospila (Günther, 1880)
今日は仕事を終え、船を着けるとかごしま水族館の職員が来ている。話があったので会いに行く。会話していると足元でちらちらと見慣れないスズメダイが泳いでいる事に気付く。ナガサキスズメダイが群れる中、1個体だけ尾柄部が白くなっている物を見つける。水族館の職員と観察するとアマミスズメダイではと言う事になる。アマミスズメダイはここでは見たことも無く、素潜り採集時にも見た事が無く、ここでは初となる。これは採集しなければならないと思う。この場所では釣りしか採集方法は無く、一旦家に帰り準備して来る。再び来て海の中を覗くとまだこの場所から離れていなく、釣り採集を始める。ナガサキスズメダイが群れる中、この個体だけを釣るのは至難の業かと思いきや、この個体結構好奇心旺盛で、水面近くに来た時に餌を落とすと真っ先に近寄ってくる。これなら釣る事が出来るだろうと確信するが、餌を見ては引き返してしまう。釣り針が金針だったので気付いたのかと思い、普通の釣り針に替える。するとまた近づいてきたものの引き返してしまう。今度は釣り針が大き過ぎるのだろうと思い、ヨシノボリを釣る小さな釣り針に替える。それでも結果は同じで、その後、オモリを外したり、餌の中に釣り針が見えないように隠したり、餌を小さくしたりと試行錯誤するが結果は全て同じである。そんな事をしている間にもナガサキスズメダイはたくさん釣れる。アマミスズメダイだけがとても警戒心が強いのではと餌も無くなった事もあり今回は採集するのを諦める。家に帰り魚ボラのスズメダイ類に詳しいI君に写真をメールで送ると、やはりアマミスズメダイではとの返答。しかも県本土では未確認らしい。目の前にいるのに採集できない悔しさがさらに倍増してしまう。
今日は定置網で小さな黒っぽいハタ類がお腹を見せていた。たまに獲れるヤミハタだろうと取り上げると驚く。トビハタの若魚である。トビハタは定置網でも何度か獲れた事はあるが珍しく、さらに獲れたとしても大きな個体であり標本用にはまだ確保していない。待っていましたとばかり直ぐに氷水に入れ、標本用に確保する。帰港し取り上げると体表に白い斑紋が現れており見た感じメジナのようである。このような斑紋が出るのも初めて知る。
持ち帰り撮影しようとすると、その斑紋が消えかかっていて残念。さらに体全体にヌメリが多く、そのヌメリを取り除くのが大変で時間を費やしてしまう。撮影を終え画像処理をすると結局普通のトビハタとなっている。あの斑紋が標本写真で残す事ができなく本当に残念である。
持ち帰り撮影しようとすると、その斑紋が消えかかっていて残念。さらに体全体にヌメリが多く、そのヌメリを取り除くのが大変で時間を費やしてしまう。撮影を終え画像処理をすると結局普通のトビハタとなっている。あの斑紋が標本写真で残す事ができなく本当に残念である。
今日は定置網でリュウキュウヨロイアジが獲れる。さらにその中に1個体だけ大きな個体がいる。もしかしてとその個体の背鰭を広げて見ると軟条部が糸状に伸びている。リュウキュウヨロイアジは雄の成魚では背鰭・臀鰭の軟条が糸状に伸びる。昔から図鑑などでは見ていたが実際にそのような個体が獲れた事が無く、本当にそのような個体がいるのだろうかと思っていた。さらに同じアジ科のイトヒキアジは幼魚時に鰭が糸状に伸び、それが成長に伴い短くなって行くので、逆に伸びるのだろうかと疑っていた。ところが何年か前にうちの定置網でも糸状に伸びた個体がやっと獲れ、その疑いも晴れたのである。
話は変わるがリュウキュウヨロイアジが昨年の年末あたりからか全く姿を見なくなっていた。一緒に獲れるマルヒラアジは例年通り獲れていたので心配していた。それが先月の半ばあたりからようやく姿を見せ始めた。だが、姿を消したクロボシヒラアジはいまだに姿無し。
話は変わるがリュウキュウヨロイアジが昨年の年末あたりからか全く姿を見なくなっていた。一緒に獲れるマルヒラアジは例年通り獲れていたので心配していた。それが先月の半ばあたりからようやく姿を見せ始めた。だが、姿を消したクロボシヒラアジはいまだに姿無し。