雨は朝のうちで上がり、昼前からは晴れ間も広がってきました。八王子の日中の最高気温は22.8℃と夏日から解放され、比較的爽やかな一日となりました。
午後から帰省中の娘を連れて長沼の実家へ向かうので、雨上がりの午前中に自宅の周辺を散策。今まであまり訪れることがなかった館町周辺を久しぶりに歩いてきました。
ソーシャルディスタンスを意識すると、他に誰も訪れることのない超マイナーな地元ネタに終始してしまいます。さすがに自分でもわからなくなってきたので、今回歩いた周辺の航空写真で紹介しておきます。北野街道の信号を渡り、写真中央の畑を南下。
雑木林の入口です。
足元にはギンランが一輪咲いていました。
昔は多摩の横山を縦断して翔陽高東側の老人ホームまで歩くことができたのですが、今は八王子南バイパスが丘陵を南北に分断して散策路が途切れてしまいました。
ゆりのき台団地の下をトンネルがぶち抜いています。ここから西へ八王子医療センター方面、そして八王子南バイパスへとつながる大工事です。その工事現場の様子が航空写真にもはっきりと写っています。便利さの代償として自然が破壊され、痛々しい姿がさらけ出されています。
工事現場で引き返し、目的地の一つである龍見寺へ向かいます。写真中央の畑の北東端に位置します。
光輝山龍見寺にやってきました。龍見寺は曹洞宗の古刹。創建の時期は明らかではありませんが、栃木県大平町の大中寺の末寺で、慶長3年(1598年)に大中寺の天南正薫禅師が開山と伝えられています。龍見寺本堂は、1803年(享和3年)に再建されたものです。
本堂前には犬?の像
本堂の右手奥の高台に大日堂が佇んでいます。
現在の大日堂は本堂再建のあと1849年(嘉永2年)に再建されたものです。
大日堂には、文殊菩薩、普賢菩薩と一緒に大日如来坐像が安置されています。この像は藤原末期の制作と推定されており、藤原時代の様式をよく伝えていて東京都の有形文化財に指定されています。普段は非公開ですが東京都文化財ウィークの期間に公開されることがあります。HP情報によると、東京都の文化財ウィークの特別拝観として2020年10月31日(土)に一般向けに特別拝観が行われるようです。
大日堂の右手には不動尊。
大日堂の正面には七重塔と六地蔵型塔。いずれも室町時代のもので茨城御影石で制作され筑波地方から搬入されたものです。元造園家の息子さんから寄進されました。
大日堂の裏手には手入れの行き届いた雑木林が広がります。
キンランの花が群生しています。
初めて訪れる雑木林です。
カンアオイ(カントウアオイ)の花も見かけました。長沼公園で見かけるタマノカンアオイはこの辺りには自生していないようです。
雑木林を抜けると、冒頭に紹介した畑に出ました(続く)。