横浜開港150周年記念企画の一つとして、歴史的建造物17棟が一挙に公開されているので、急ぎ駆けつけてきた。
三渓園は、横浜市民のみならず多くの観光客が訪れ、季節の風物を楽しめる公園でとして、親しまれている。
スケッチなどでこれまでも何度も訪問しているが、今回の園内の古建築物全て内部を一挙公開されるのは初めてである。
三渓園に近付いてみれば、車が30台近く駐車場の空き待ちで長い列が出来ており、歩行者も行き交う人々で大変な人だった。
入園してすぐにこれまで素通りしていた鶴翔閣から御門、白雲邸、臨原閣など内苑に入り由緒ある建築や調度品など、
その一つ一つが、国の重要文化財などに指定されている歴史的な貴重品ばかりであった。
ボランテイアのガイドさんの説明などを聞きながら進んだが、実業家であった原三渓(富三郎)が収集した建築や美術品が、
内装や調度品として陳列されており、明治時代の三渓の生活ぶりを垣間見ることが出来る。
臨春閣では、数奇屋風の書院造りに、狩野派の襖絵や欄間絵が見事で、しばし、足を止めて見入っていた。
豊臣秀吉が使ったといわれる「手水鉢」や、徳川家光・春日局ゆかりの「聴秋閣の茶室」など、も見逃せない秀品ばかり。
中庭に出れば、池に映える亭榭や臨春閣の美しい景観が拡がり、憩いの場でもあった。
内苑を一回りのあと、三渓記念館で三渓が集めた収集美術品を隈なく観て回り、外苑を散策して三渓園を後にした。