ふるさと福井へ所用があり、久しぶりに知人や友人などと再会して、懐かしい風景や歴史ある名所巡りなどを探索してきた。
初日は、親戚知人と共に福井の名湯である 芦原温泉の老舗『つるや』で、温泉三昧を味わった。
『つるや』には、以前にも利用したが、日本百名湯にランクされている名湯だそうで、数々の温泉紹介雑誌でも取り上げられており、「日本温泉番付」では、西日本で前頭出頭に位置しているようだ。
紹介によると「自家天然温泉100%の掛け流しの湯」として、芦原温泉が開湯した明治17年からの創業で、正しく老舗らしい風格が滲んでいる純和風の佇まいであった。
女将の説明に寄れば、客室の全てが一室ずつ趣が異なっていて、数奇屋風建築の名棟梁の設計施工により、料亭風・茶室風の造りになっているそうで、仲間の全ての部屋巡りをしたたが、障子越しに眺める中庭を眺めていると、心が癒されて大名気分に浸れる雰囲気である。
また、廊下にも畳が敷かれており、部屋名も「つる」や、「観月」 「春日」 「大観」など、大名気分に相応しい名前が連なり、全ての部屋を覗いてみたくなる気分がしていた。
ロビーのサロンには、囲炉裏と読書コーナーなどがあり、BGMのJAZZを聴きながら語らいを楽しめて、自由に温泉玉子を食することも出来、熱々の温泉玉子の風味を味わった。
食事も女将ご自慢の地産地消の創作懐石料理で、その日の献立では、「三方の青梅」に始まり、若鮎、若狭牛、特製和風鱶鰭、三国の豆腐、芦原産こしひかりご飯など地元産食材にこだわり続けた滋味・妙味ばかりで、中高年仲間の我々には、大変評判が良かったようだ。
温泉三昧で身も心も癒されての一夜を過ごし、早朝にはお決まりのジョグ&散歩に飛び出した。
芦原温泉は、歴史もあり関西の奥座敷としても名高いが、周囲には自然美がなく朝散歩を楽しむ光景はなく、並ぶ名旅館や温泉街を一巡りしたが、裏道は寂れており見るものも殆ど無し。
温泉歴史の説明によると、干ばつに対処するために掘った井戸から温泉が湧き出したの発祥で、田圃の真ん中だった故に、周辺には名所的なものはなく、心暖まる温泉湯とサービスだそうだ。
敷地内には、90度の源泉が3本出ており、玄関前には湯が流れておりほのかに湯の香が漂っていて風情あふれる光景が見られた。
[三国港や福井市の歴史散歩は、明日以降に連載]