すっかり秋色濃くなって快適な秋日和の日となり、スケッチ仲間と東急東横線の田園調布へ出かけてきました。
田園調布を訪れるのは初めてであるが、東京でも有数の高級住宅街としても有名であり、これまでも全く縁もなく、訪れる機会もなかったところである。
この日は、関東駅百選にも選ばれている「旧田園調布駅」など、駅周辺をのんびり散歩しながらポイントを探したが、田園調布のシンボルでもある旧駅舎だけは外せない。
案内板によると、駅が地下駅に改修されたことに伴い、旧駅舎は平成2年に取り壊されたそうで、住民の強い要望で平成12年に同じ場所に復元されたそうだ。
その屋根の形などフランス風のレトロな雰囲気の建築様式で、復元されてまだ約10年のため新しいのレトロな雰囲気はなかったが、独特の形はモチーフとしても くすぐるものがある。
早速、放射状に延びる道から望む構図を決めて歩道に陣取り描き始めたが、最初は何となく通りすがりの人や閑静な住宅街の雰囲気は、馴染めなく筆の運びがぎこちなく、相容れないものを感じていた。
道行く散歩族もどことなく富裕族に見えてきてハイソな雰囲気が漂っていたが、声をかけられたりしてお話をしていると、いつの間にか打ち解けてきて、ようやく筆も走りだしてきていた。
午前の一枚を描いて駅周辺をぶらりと散策してみると、駅前のロータリーや噴水など、「田園調布」の創設時の理念が、自然と共生する街として住宅街全体が公園となるようにとイメージしているそうで、銀杏並木など緑に囲まれた街は、なんとも素晴らしいの一語に尽きる。
田園調布と言えば、ミスターGの長嶋茂雄名誉監督や石原東京都知事、曽野綾子氏、五木ひろしなどの著名人が住む街としても有名となっており、その邸宅がどこに存在するかは知る由もないが、瀟洒な洋館が立ち並ぶ街並みは、散歩コースとしてもお気に入りとなる街である。
お昼は駅に戻って、東急スクエアガーデンサイト脇の和食店で田園調布族の人達に混じって、バイキング式の昼食を摂ったが、気分よく秋の味覚を楽しんだ。
午後は、その西洋風の洒落た店構えが気にいり、迷わずにポイントに選び構図に工夫しながら挑戦した。駅前の歩道ゆえに多くの通行人が絶え間なかったが、ここでも激励の言葉などをいただき、いつも間にかすっかり田園調布の雰囲気を自分のものにして描きあげていた。
描き終わって気がついたが、その歩道脇には、自転車専用レーンが出来ており、それ程広い道ではなかったが、田園調布には時代の流れに先行して、自転車の街づくりが進んでいたのには驚いた。
街並みは、ようやく色づきはじめた銀杏並木が覆いかぶさるように見事なトンネルが出来ていたが、ところどころには、既に銀杏の実がたわわに実って落ち始めており、早速拾い上げて持ち帰ったが、あと1カ月余の黄葉が進むと素晴らしい光景が見られるのだろう・・・
ぜひ、その頃には再度訪れてみたいと、願いつつ後にした。
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