閉会式 競技を終えて、参加国国旗に続いて選手団入場
国境を越えて和やかに談笑する、各国選手団
色々議論が交錯した「TOKYO 2020」。無事に、と言おうか曲がりなりにと言おうか、何はともあれ計画通りの日程を終え、閉会式を迎えた。勝手な個人的な感想を言わせていただく。
文句なし感動した。それぞれの種目で、長年の研鑽と訓練を積み上げてきた人たち、いわゆるアスリートと呼ばれる人たちの頂点を目指したシビアな闘い、勝って泣き、負けて涙しなら相手を称える姿。そして闘いの側面に刻まれたヒューマニズム、国境や人種など関係しない感動のドラマ等々。数え上げればきりがない感動を頂いた。ありがとうTOKYO2020である。
お別れセレモニーの花火に包まれる国立競技場 「ARIGATOU」が浮かぶフィナーレ
コロナ収束も見えない中何故オリンピックなの?と言う声も十分この耳にも届いていた。しかし正直な気持ちは、コロナに圧迫されそうな閉塞感をいっときでも発散させ、忘れさせる何かが欲しい。それが、計画から1年は遅れたが、我が国で開かれる世界のスポーツイベント、オリンピックであった。間違いなくその効果を果たしたと思っている。コロナ感染者数の増加とオリンピック開催を単純に重ね合わせるところに問題ありではないか、などとも思っている。
数え上げればキリがないくらい多くの感動の中で、一つ例を挙げるとすれば、走り高跳びの金メダリストが二人になったというお話し。
最高の高さに残った二人が、死力を尽くして闘ったので、さらに高さを競う気力・体力が失せていた。そこで一人の選手が審判に「二人に金メダルはダメか?」と申し出たところ、審判が組織委と相談して二人の金メダルを認めた。もう一人の選手はその結果を涙ながらに喜んでそれこそ跳び上がって抱きついた。二人はお互いの健闘を認めてしばらく抱き合っている映像が何度も流れた。
申し出た選手も偉いが、受け止めた審判も組織委も大した度量である。まさにその審判に金メダルを上げたい。終わった後から聞く話としてはさほどの感動はないかもしれない。しかしその現場を見た者にとっては、語るも涙の人間模様を見せつけられた。
これ以外にも、野球・ソフトボール・卓球・バスケット・サッカーなどなど、オリンピック金メダルを賭けた闘いだからこその面白さを堪能させてもらった。
掛け値無しに、ありがとうTOKYO2020と私は感じている。