三十ですが十七です OST (CD + ブックレット) (韓国盤) | |
クリエーター情報なし | |
bonfactory |
レビュー一覧は、こちらから。
キム・ヒョンテが来た時、玄関前には、チャンの友人ドクスとへボムが丁度来合わせていました。
で、彼らに聞いたのが間違いの元。
ドクスとへボムは、ソリが来たのは知ってますが、そのまま出て行った事までしか知らなかったのです。
だから、ヒョンテにもそう言いました。
呼び鈴を押したら、ソリと出会えていたのに・・・。
結局、ヒョンテは、ソリがまた来たら、連絡してくれと名刺を渡して帰って行きました。
あ~あ・・・
おまけに、その名刺をドクスが落としちゃって・・・。
ちらっと見た名刺に病院の名前が書いてあった事だけは覚えていたので、そう言うと、ソリは、自分を連れ戻しに来たと誤解しちゃって・・・。
探しに行くと言うドクスたちに、もう戻る気は無いからいいと言っちゃった。
あ~一つボタンの掛け違いというか、タイミングのずれで、事はいっそうこんがらがっちゃうのね。
ウジンは、つい、1カ月の居候を認めてしまったのを、後悔していました。
まだ初日だと言うのに、既にソリのペースに巻き込まれてしまってます。
トックは、すっかり体調が良くなったみたいに、もりもり食事をしてるようなのも気に入らないし、片隅に置いていた植木鉢を、勝手に階段下に動かしたもんだから、足を何度もぶつけてしまうし・・・。
おまけに、ソリは17歳の女子高生よろしく喋りたおすし・・・。ウジンの気持ちなどお構いなしです。
チャンは、ソリが病院に居たと言うのが気になりました。
で、聞いてみると、ずっと入院していたと言うじゃありませんか。その間に、叔父さんとの連絡が取れなくなってしまった・・・と。
チャンは、ウジンの甥ですが、彼の方がオジサンのようです。ウジンのことも見守っているし、新規参入のソリについてもいろいろ気遣っています。人の気持ちの分かる人ですね、チャンは。
ソリは、バイオリンを修理に出そうと思いました。
でも、やはり13年もの間置きっぱなしで何の手入れもしていなかったバイオリンは、あちこち傷んでいました。
修理工は、時間もかかるし手間もかかるし、その分費用もかかると言いました。
文無しのソリは、費用が200万と聞いてびびり、引き取って帰るしかありませんでした。
こうなったら、何か仕事をしてお金を稼ぐしか手はありません。これから生きて行く為にもお金は必要ですからね。
チャンに協力してもらって履歴書を作り上げたソリ。
連絡先は、ジェニファーの携帯にしました。さりげなく自分の携帯番号を教えてくれるなんて、ジェニファーはああ見えてとても良い人なんです
履歴書を見て、チャンは驚きました。ソリがベルリンの音大に進学する予定だったからです。
チャンとウジンも、以前ドイツに住んでいた事があるのです。
帰って来たウジンに、嬉しさのあまり、ドイツの事を声高に話し続けるソリ。
余談ですが、このシーンのソリの姿、まるで私の様だと思ってしまいました。幼い頃、父親が帰宅したら、今日あったことを次から次へと歩く後ろで話し続けていたそうなんです。三つ子の魂百までと申しましょうか、その性格はアジュンマになった今も変わらないようで。アルフィーが帰宅すると、着替えたり、手を洗ったりしてる後ろについて回り、あれこれ喋ってます。
シーンを見て、なんてうざい・・・と思った私。
改めて、済みませんとアルフィーに言おうと、今、思ってます
ソリの話を無視し続けていたウジン。
なぜ、ドイツの学校に?・・・と聞かれた時、顔がこわばりました。
「子供ですかやめてくれ。相手が話したいかどうかその年になればわかるでしょう。トックを助けてくれて感謝してます。でも、静かにしてると約束したのを守ってほしいです。」
はい・・・。ソリはうつむきました。反省しました。
ウジンは、あの事故の直後から部屋に閉じこもってしまったようですね。
耳には、引っかかって取れたソリのバッグの飾りの鈴の音がこだましていました。
そのまま学校に行けなくなったことで、ドイツに行ったんじゃないでしょうかね。
アルバイトの面接に行ったソリ。
ジェニファーが洋服を貸してくれました。
特技を生かして、音楽教室を回ったのかな?でも、中卒だし、楽器は持ってないし・・・。なかなか雇ってくれるところはありません。
やっと、面接をしてくれるところがあり、実際にバイオリンを弾いたのですが・・・。
やはり13年のブランクは、ソリの手を錆つかせていました。上手く動きません。結局、断られてしまいました。
改めてバイオリンの修理工の言葉が過ぎりました。
楽器も人も同じだ、どんなに凄くても放置するとすぐにダメになる・・・という。
ウジンたちのデザイン事務所の次の仕事は、音楽フェスティバルの舞台デザイン。担当者の中に、リン・キムがいます。
関係者と打ち合わせの会議を開いていると、その店にソリがアルバイトの応募に来ました。
ウジンの目の前で、20代の人しか雇わないと、断られました。
この店だけじゃなく、その年で・・・とあちこちの店で何度も言われたソリ。
何も無かったら、自分の18歳、20歳はどーだっただろうと思いました。
ドイツの音大に進学し、経験を積み、オーケストラに参加し、そのうちソリストとして独り立ちしたかも・・・。叔父さん夫婦にも喜んでもらえたに違いない。
それらの夢が完全に消えてしまったことを、改めて痛感しました。
チャンがソリを慰めました。
何故弾けなかったの?・・・とチャンに聞かれ、ずっと意識を失っていたと答えました。
13年前に事故にあって以来、ずっと・・・と聞いたチャン。だから、まだ17歳の意識のままなんだと納得できました。
「今日分かりました。私は何も知らないオカシナ30歳なんだって。」
チャン、何と言ってあげればよいか分かりませんでした。
生きているといい事もあるから・・・と言うのが、やっとでした。
ウジンの家には、同居するようになってからチャンの友人たちもしょっちゅう出入りしています。まるで自分の家みたいに。
そして、ウジンを自分たちの叔父さんみたいに。
ウジンは、静かに落ち着いて仕事ができなくなってしまいました。
ある朝、ソリの叫び声が聞こえ、またまたウジンとチャンは何事かと驚いて部屋を飛び出しました。
面接してもらった音楽教室の一つが、幼児教室の講師が急に入院したことで代わりに・・・と声をかけてくれたのです。
狂喜乱舞のソリ。そして、チャン&ドクス&へボム。
ウジンは呆れてしまいました。
そして初出勤の日になりました。
ソリは、修理工のところを訪ね、バイオリンを預けました。仕事が決まったから、必ず代金は払うので・・・と修理を依頼したのです。
ところが、突然、講師キャンセルの連絡が入ったのです。やはり未経験者は・・・というクレームが保護者から入ったんだとか。
電話を取ったのは、ウジン。
出勤しなくちゃいけなかったウジンは、その旨メモにして残しておこうと思ったのですが、書いてる途中で電話が入り、中途半端な状態で置いてきちゃった。
それを見たソリは都合の良いように解釈し、出勤しようとしました。
その姿を見たウジンは、説明しようとしたのですが、元々口下手ということもあるし、ソリが傷つく事も分かっているので、なかなか話が出来ません。
教室に着く直前になって、やっと首になったと言えたウジン。
出勤する前に首に・・・と大きなショックを受けたソリ。街かどで大声で泣き出してしまいました。子供の様に。
でも、ある程度泣きじゃくったら、
「すっきりした。」
と泣きやみました。最近泣きたかったから、丁度良かったなんて言いました。
「ありがとう、アジョッシ。たくさんじゃないけど、少しだけいい人に思えた。私を思ってすぐに言えなかったんでしょ?冷たそうに見えるけど実はいい人なんですね。」
真っ直ぐに見詰めながら言うソリに、ウジンはちょっと戸惑いました。純粋な気持ちだと分かったからですし、そう言う事を言われたことも無かったからかもしれません。
家に戻ると、枯れかけてた観葉植物が息を吹き返したように元気になってる事に気が付きました。
ソリが、ウジンの反対を押し切って、置き場所を変えたからです。
トックの診察にソリもついて行くことになりました。トックがソリから離れないからです。
信号で止まった時、ソリは街かどを歩く叔父さんの姿を見つけました。
思わず車から飛び出て、後を追おうとしました。交差点の真ん中です。
車はクラクションを鳴らし、はねられそうになりながらも、ソリはその人の後を追いかけようとしました。
ウジンに13年前の交通事故を思い起こさせる出来事でした。
頭の中にあの時の光景が甦り、ソリの叫び声と共に彼自身がパニックになりそうに。
必死にソリを追い、腕をつかみました。
「行かないで。行かないで。」
本当にウジンの中で、あの事故は大きなトラウマとなっているのですね。人生を変えてしまうほどの。