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シンⅢが初めて見た人間は、“母”ローラで、ルールは全て母のためのモノでした。
ところがここで、シンⅢに、新たなルールが自動的に追加されたのです。カン・ソボンの為のルールが。
「今からカン・ソボンを最優先で守る。」
そう言った直後に、シンⅢ自身、戸惑いました。新しいルールが追加された理由が分からなかったのです。
戸惑ったのはソボンも同じです。
イェナは完全に気分を害しましたし。
でもね、すぐにソボンは任務を思い出しました。自分はSPだってね。
で、イェナに注意しました。今、シンⅢは必要な存在なんだから、友好的に接してくれ・・・と。
一方、ナム会長と久々に対面したローラは、すぐに立ち去ろうとしました。
ナム会長は、ソ専務がナム会長を排除しようとしてる証拠の音声を聞かせました。認知症だと知った直後、重役たちとナム会長を解任しようと動いた時の例の会話です。
ナム会長とローラには、共通の敵がいると言いました。
手を組もうと言う事です。
ナム会長は、最近のシンを気に入っていました。以前とは違ってやる気を出して動いているからです。
それは、ローラと再会した所為だと思い込んでいました。
だから、これを機にローラと手を組もうと考えたのです。
でも、ローラはまだナム会長への憎しみや恨みを忘れたわけじゃありません。現に息子のシンはこん睡状態のままですからね。
ナム会長は、シンを後継者と決めたようです。で、シンⅢにそう言いました。
ヨンフンを信用しているのは、彼が立場をわきまえていて、欲をかくことがなく、常にサポート役に徹するからだと言いました。
それ以上の要求をさせてはならないと言いました。第二のソ専務にならないように・・・とね。
その会話をシンⅢは再生してヨンフンとソボンに見せました。
普通の人間なら、そんな事を聞いたら怒りますわな。でも、ヨンフンは冷静なままでした。
シンⅢは、ヨンフンに言いました。
「あなたも怒ることはあるでしょう、人間だから。でも僕は人間のように感情で判断しないので必要ならあなたの話をただ聞く事もできます。」
ヨンフン、ふっと苦笑しました。人間じゃないシンⅢに癒されている事を感じたのかもしれません。
ヨンフンは、ナム会長にはっきり言いました。自分はシンのサポート役以外は望まない・・・と。
シンから話しを聞いたと察したナム会長。ヨンフンが気分を害したと感じたようです。
ヨンフンは、ナム会長の判断が正しかったと証明してみせるといいました。そして、ソ専務と二度と比べないでほしい・・・と。
自分はソ専務の様な人間とは違うんだと言いたかったのでしょうね。
ナム会長、満足げでした。
結婚式のドレスを選びに行ったシンⅢとイェナ。そしてソボン。
そこでも、ソボンは担当の女性から散々バカにされた態度をとられました。身分が違う・・・という。
シンⅢは、そのたびにソボンを庇いました。
それがイェナには気に入らないのです。
二人を置き去りにして一人で帰ってしまいましたよ。
この様子をサングクが見てます。
ずっとシンのことを監視しているのですが、どうもシンとソボンの関係が普通じゃないと感じ始めているのです。
ソボンが、以前、シンにそっくりな人間を病院で見たとソ専務に報告した事も聞いていましたから、余計に気になっていました。
イェナは、ローラたちに自分がシンⅢからじゃけんに扱われたとチクリました。
ソボンの言う事だけを聞くんだ・・・とかね。まるで子供が先生に言いつけるって感じ。
「苛めるのはよくない。」
シンⅢが言いました。
それを聞いたローラは、驚いたようにシンⅢを見つめました。
「カン・ソボンさん、あなたシンⅢに何をしたの?」
そう聞かれても、ソボンには何のことやら・・・です。特別に何かをしたわけじゃありませんから。
「彼女は悪くない。」
またシンⅢがソボンを庇いました。
ローラは驚きました。自分が最優先だった筈なのに・・・ですかね。
その時、緊急を知らせる音が鳴り響き、イェナの叫び声が聞こえました。人間シンの体調が一瞬変化したようですが、大事には至りませんでした。
ローラの目には、人間シンしか映っていません。
その様子を見つめるシンⅢ。
ふと可哀相に思ったのか、ソボンがシンⅢを外に連れ出しました。シンⅢには感情が無いんだけど、ソボンの目には悲しげに見えたのでしょう。
ソボンがソ専務から呼び出されました。
一緒に行くと言うシンⅢを置いて、ソボンは一人で迎えの車に乗りました。運転手はサングクですよ~っ
連れて行かれたのは廃墟のような場所。
待っていたソ専務は、ローラの居場所を探りだしてほしいと言いました。
それだけの為にこんな場所に呼び出したの?
ソボンが寝返ってるという疑いを持っているから?裏切ったら、ただじゃおかないという脅しの意味も含んでいたのでしょうかね。
ソボンもその辺は感じていました。
だから、偶然出くわしたチョ記者に相談すると、そろそろ引き時じゃないかと言われました。
シンとソ専務との権力争いに巻き込まれてしまう前に引いた方が良いんじゃ?・・・とね。
ナム会長は勝手に結婚式の日取りをマスコミに発表しちゃいましたよ。
ソ専務も知らなかったようです。
でもま、異論は無いですわな。
ローラがナム会長の要請を受ける決心をしました。
突然現れたローラを見て、ソ専務は驚きました。知らないところで、シンを後継者にという計画が進められていると察したかもね。
ローラは、シンⅢの行動を心配していたのです。
彼女の予想を越えた行動をし始めているからですね。だから、近くで見守ろうと思ったのでしょう。
最終手段もあるわ・・・とローラ。
キルスイッチのことです。
彼を破壊するのですか?・・・とヨンフン。
シンが目を覚ますまでは使いたくない機能だけど・・・とローラ。
この話を、ソボンが聞いちゃった。
その時、チョ記者から電話が。
ソボン父のジムにシンがいると言うのです。実は前夜、ソボンが心配で探しに来たんです。
で、ソボン父に見つかって、結局お酒の付き合いをさせられてしまったってわけ。
何で?・・・と怒って聞くソボンに、ソボンを守るのが自分のルールだから・・・とシンⅢ。
ソボンはたまりませんでした。
こんなに優しくて人間っぽいのに、本当はロボットで、体内にキルスイッチを仕込まれている事も知らずに明るく笑うなんて・・・。
もう子分じゃない・・・とソボン。
「誰の命令も聞く必要無い。自分が思うとおりに行動すればいい。」
僕は勝手には行動出来ない、人間ナム・シンの身代わりだから・・・とシンⅢ。
「ナム・シンはナム・シンで、あんたはあんたよ。」
シンⅢには、ソボンの怒りも言葉の意味も分かりませんでした。涙の意味も・・・。
今日限りで、本部長のSPを辞めます・・・とソボンが言いました。
お世話になりましたと頭を下げて去っていくソボンを、あっけに取られた感じで見送るシンⅢ。
でもね、その瞬間、新しいルールができた理由が分かったのです。
ソボンが、シンⅢをシンⅢだと認めてくれる唯一の人間だから・・・。
シンⅢは、すぐにソボンを追いかけました。
そして、手を掴んだのです。