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シンは、幼い時、母ローラを守るために祖父ナム会長の元に残りました。
母を求めて泣く日が続きました。
でも、そのうち、自棄になったように荒れた日々を過ごし、その間彼の傍で常に寄り添ってくれたのがヨンフンでした。
シンが暴力沙汰を起こしたりすると、ナム会長はシンの代わりにヨンフンを殴りました。
ヨンフンは、平気だ・・・と盾になってくれました。
そんな生活が嫌になって母の元に逃げ出そうとした事もありました。でも、そのたびにナム会長は、ローラに危険が及ぶぞと脅したのです。シンは逃げる事が出来ませんでした。
そんなある日、シンはナム会長とソ専務の話を聞いてしまったのです。父ジョンウの死が自殺なのではないということ、彼らが関わっているということを。
その時、シンの心が決まったようです。
もうナム会長の言いなりになる事は止めると。そして、家を出ようと。ローラに父の死について聞くためにチェコに行こうと。
ところが、やっと見つけたと思ったその時、シンは見たのです。自分そっくりのロボットを。
そして、事故に遭いました。
20年もの間母を求め続け、やっと会えると思った時、母の傍には自分の身代わりがいた・・・。
やっぱりショックですよね。自分を受け入れてくれる場所が無くなった気がしたでしょう。
あまりにも自分に似ているのに、自分より能力に優れていて、皆に愛されているシンⅢ。思いがねじれてしまうのも仕方がないかもしれません。
シンが殴ったことで、シンⅢの顔には大きな傷が。表皮が削れて、中の機械が見えていました。
ローラが修理する間、ソボンは泣きながら見つめていました。
泣くな、大丈夫だ・・・とシンⅢ。
一方、ヨンフンは、ナム会長から、ロボット開発を援助していた事を聞かされて愕然としました。
知らないのは、ローラだけだったのです。
誰かに出し抜かれるのでは・・・という不安を常に持ち続けていたナム会長は、このロボット開発でその不安が一瞬にして吹き飛ぶだろうと考えたのです。
だけど、ロボットの・・・シンⅢの能力の高さを見て、新しい悩みが出て来たのも確かでした。
つまり、後継者です。
自分の後を誰に継がせるのが最善なのか、悩むことになってしまったのです。
ヨンフンは、即座に反対しました。シンが回復したのに、何故ロボットを・・・とね。
でも、ロボットが人間より優れていると考えたことはないか?・・・と問われると、無いとは言えなかったのです。
シンが会社に復帰したいとヨンフンに連絡して来ました。
まだ早いと止められるかもしれないと思っていたシンですが、意外にヨンフンは賛成しました。
ただ、日替わりで出勤した方が良いと言いました。体調がまだ万全ではないからです。
ヨンフンは、ナム会長が後継者を誰にするか、悩んでいると知り、一刻も早くシンを復帰させた方が良いと考えたのでしょう。
シンⅢは、シンが自分を嫌っていると認識しました。
名前を変えた方が良いのかな?・・・と呟いたりします。
ソボンは、名前も顔も同じだけど、シンとシンⅢは全くの別人だと言いました。堂々としていればよい・・・とね。
ヨンフンは、ソボンを訪ね、ナム会長がロボット開発の事を知っていると伝えました。
そして翌日から、シンにもSPとして就いてほしいと言ったのです。
ソボンは嫌でした。でも、ヨンフンとソボンの目的は同じです。シンを復帰させ、シンⅢを守り抜くということ。ヨンフンの言葉に従うしかないと思いました。
ところで、ナム会長、本当に認知症の症状が表れてきましたよ。
以前は仮病でしたが、今回は本当です。ヒドンをシンと間違ってしまいましたよ。
気付いたのはシンⅢだけ。
誰にも言わない代わりに、きちんと医師に見せるよう言いました。
そしてやっぱり認知症の可能性大だと言う診断を下されたのです。
ナム会長は、シンⅢがロボットだと知っていると打ち明けました。流石にシンⅢも驚きました。
ナム会長は、言いました。
「お前さえ決心すれば会社も家も手に入れられるぞ。」
でも、シンⅢにそんな欲はありません。それらはすべてシンのモノだと分かっています。人の物は取らない・・・と言いました。
出社したシンに、チームの面々はいつものように対しました。
あまりにもフレンドリーな面々に、シンは戸惑ってしまいました。気分を害しました。
社員たちも、又昔のシンに戻ってしまったと困惑しています。
シンは、自室に隠しておいたメモを取りだしました。父ジョンウの死に関係したモノのようです。
それを、ヨンフンも知りました。
どこかの療養病院の名刺で、裏に電話番号か何かが書かれています。
シンⅢが、ナム会長を送って来て、帰ろうとした時、シンが帰宅。顔を合わせてしまいました。
何故ナム会長の部屋から出て来た?・・・とシン。
自分に内緒で何か画策していると思ってしまうんでしょう。
二人が並んで立っているところに、ソボンが来ました。
ソボンは迷うことなくシンⅢを見つめて微笑みました。それがまたシンには気に入らないのです。
一目で分かる・・・とソボンは言いました。
そして、シンⅢを何故嫌うのかとシンに聞きました。
彼はあなたを尊重し、あなたのために働いてきたのに・・・と。
シンは言いました。
「もしお前そっくりの人間が現れて父親を奪ったら?そのうえ、皆がそいつの方がいいと言う。どう思う?」
ソボンは答えませんでした。
シンの心情が理解できたからかもしれません。
ローラが倒れました。心労でしょう。
連絡しても、シンは何の反応も示しませんでした。
でもね、本当は気になっていたんです。様子を見にアジトに行ったんですが。そこでシンⅢとデービッドの話を聞いちゃった。
シンⅢが、ナム会長が全てを知っていたことをデービッドに打ち明けていたのです。
シンはショックを受けました。ロボットだと知っていて、人間の自分よりロボットを評価していたと分かったからです。
ソボンはシンⅢと普通の恋人同士のようにデートしました。
映画を見ました。これがねぇ、「ラブストーリー」なんですよ
映画を見ながら、笑ったり泣いたりするソボンを、シンⅢは愛おしそうに見つめました。
涙を拭くためのティッシュを取りに一旦席を離れたシンⅢ。
でもね・・・帰って来たのは、シンだったのです。
悲しいシーンで涙を流すシン。
ソボンはその瞬間、シンⅢではないと気付きました。
「一目で分かると言ったよな。」
勝ち誇ったような表情のシンでした。
シンⅢは、バッテリーを外されていました。