山を登れるのは登ろうとした者だけだ。
今日の新潟日報「日報抄」には、こんな文章で始まり、こんな文章で終わっていた。
てっぺんに登れるのは登ろうとした者だけだ。山の頂には、どんな景色が広がっているのか。苦しくも楽しい登山の始まりだ。
そう、今日、アルビレックス新潟も開幕戦を迎えた。
九州・鳥栖まで出かけていってのアウェイ戦だ。
(そこまで駆けつけ応援に行かれた皆様、ありがとうございます。)
注目のスターティングメンバー。
おお、新入団選手では、いわきFCから来た宮本英治選手が、重要なボランチで起用されているではないか。
トップでは、FWの鈴木と谷口を併用している。
注目の鳥栖から来た小野は、ベンチ入りもしていない。
甲府から加わった長谷川元希は、ベンチ入り。
高木は控えだが、控えにFWはいない。
2年連続開幕戦ゴールだった千葉もいない。デジっちの映像作りでパワー出し過ぎたか?
対するに、鳥栖では、前新潟の福田が先発出場していた。
この時、思ったのだ。
まさか、新潟得意(?)の恩返しゴール、食らわないよな!?…と。
…ところが、その懸念は、しっかり当たったのだから、オソロシイ。
わずか5分で、福田の放ったシュートが、舞行龍の足にかすったためコースが少し変わり、ゴールマウスに吸い込まれていった。
こんなに早い時間に鳥栖に先制を許してしまった。
試合は、鳥栖の選手たちの出足の方が鋭く、新潟はボールを保持するものの、なかなかシュートに持ち込めなかった。
それどころか、時折決定的なピンチを招いたりもしていた。
パスミスが目立ったのは、強風のせいもあったようだ。
前半、風下のアルビはなかなか効果的な縦パスが通らなかった。
しかし、このまま0-1でハーフタイムか、という時間帯に、宮本からの縦パスを受けた谷口が抜け出して、右斜めから強引なミドルシュートを放つと、見事にゴールネットを揺らした。
あんなところから、ゴールを決めるとは。
「今年は、エゴを出してゴールにこだわる」
そう言っていた谷口、有言実行の2年連続の開幕戦ゴール、すばらしい!
ここですぐにハーフタイム。同点に追いついたのは、大きかった。
スタッツを見ると、ボール謝意率は73%もあるのに、シュートは前半の終わりの方で見られるようになったが、鳥栖の5本に対してわずか4本。
相手のシュートが枠をはずしているのに救われた感もあった。
後半は風上に回るから、どれだけチャンスを作れるかだな、と思って見ていると、試合再開からアルビが攻勢で押せ押せとなった。
52分には、相手のハンドでPKを獲得したが、鈴木が蹴ったボールは相手GKに見事に読まれて絶好の勝ち越し機を逃がしてしまった。
だが、ここで気落ちせずに攻め続けた新潟は、またまた獲得したCKから、鈴木がゴール前に頭でそらして、ゴール前に送った。
そこに飛び込んだ新井がしっかり決めて、新潟逆転、2-1!!
この後は、新潟の攻勢から鈴木がFWらしいゴールを決めたのだが、VARの結果、惜しくもオフサイドの判定で、追加点ならず。
72分には、松田、小見、鈴木に代えて、ダニーロ、長谷川元希、高木を入れて攻撃の再活性化を図った。
結局、追加点はならなかったが、相手にも得点は許さず、そのまま2-1で勝ち切った。
アウェイの地で、昨年1敗1分けと勝てなかった鳥栖相手に逆転勝ち。
新潟は、いいスタートを切ったと言えるんでないかい!?
後半は、鳥栖のシュート6本に対し、新潟は枠内シュート8本の14本。
ボール支配率は少しだけ落ちたものの、66%と高かった。
前半は苦戦したものの、まずは持ち前のボールを保持するサッカーを展開し、昨季課題だった決定力も改善されているように見えた。
高知から帰ってから、雨に雪にと散々だったはずの練習環境だったのに、除雪など多くの人たちの助けを借りながら、しっかり調整して今日の勝利につなげたアルビレックス新潟。
てっぺん目指して登り始めた第1歩は、ちょっと滑りかけたけれども転ばずに歩み始めた、というところかな。
これから険しさ、厳しさにも遭遇するだろうけど、負けずに進んでいってほしいな。
何はともあれ、初戦勝利!!
バンザイ、バンザイ、バンザーイ!!!
Visca Albirex !!!