第30回 潰されざる者
『俺を信じろ。 信じろ、おとわ』
第30回 「潰されざる者」は
切っ先を直虎の首元に向けた政次が、こんな言葉を低く言う場面で
終わりましたね
政次は、一か八かの大きな賭けに出たようでした
すでに、こういう状況におちいることもある…と考えていたのでしょうか
井伊に関わることで、今川から政次に知らされていないことが
増えてきたことに気付き、橘の木の井戸のほとりで、
『ひとつこちらから、仕掛けてみるか…』
と言ってましたよね
そしてこの後はどう出るのか?
直虎を傷つけることは有りえないし…
とにかく、関口を使わし今川は井伊を潰して、井伊の領地を直轄にして
この先の近郊の大名の動きからして、三河をがっちり護りたい
(井伊はいつ寝返るか分からないからと、疑っているのでしょう)
これが狙いですし…
政次は、瀬戸、祝田の民百姓が
『徳政令は望まんに!』 と訴えに来ている今、
ある種、一揆を起こしている民百姓たちを捕えないから
徳政令を出すように、
そう、直虎に言うのかもしれないなあ~
あくまでも、表向きは今川寄りの目付の立場として…
来週が早く見たいです
政次は、方久も様子がおかしい、と見ていました
方久が氏真から何か言い含められていると感じ、賭けに出ました
龍雲丸の手助けもあり、方久が隠し持ってる今川からの書状を見つけ、
『徳政令を井伊に出し、潰したなら、瀬戸も祝田も気賀も安堵する』
そんな事を氏真が方久に言ってるのを知った上での政次の行動です
あの、死の帳面に書かれていた井伊直虎の名ですが、
寿桂尼は、直虎のふたごころも政次のふたごころも見抜いていました
ただ、他の城主のように、その場で討たれることがなかったのは何故なのか?
(それは、寿桂尼は、直虎に自分自身を重ねて見ていたのでは、
情が移っていたのでは…、と想像するのですが、どうでしょう)
政次は、今川にとって都合のいい存在という立ち位置を装っていましたが、
さすがの政次も、寿桂尼は欺けなかったのですね
今川家の全盛期を築き、女戦国大名との異名も取った人、
そんな女の一生を送った人ですから…
”わがむくろ うしとらに葬るべし
死してなを今川の家 護らん”
(うしとらの方角は今川の館の鬼門だったとか)
遺言となりました
ほんとに、寿桂尼は直虎にとって、敵だったのか、味方だったのか?
またまた、想像できないような何かが起こるのか…