世界の三大難行といわれる日蓮宗中山法華経寺の荒行は、毎年11月1日から翌年2月10日の厳冬の100日間に凄まじい仏道修行をされております。素っ裸になり午前3時の水行を皮切りに深夜11時までに七回冷水を浴び、睡眠時間は約3時間、食事は2回おかゆ、はだしに衣服は白き死装束のみで読経三昧の大難行です。無論外出、飲酒、喫煙は出来ません。われわれが布団にぬくぬく寝入っている朝3時からの水行です。ことしの冬は格別の寒さでした。
遠寿院の清規には「およそ加行堂に入りたるものは信念堅固に住し、・・・・夜凍の清苦を忍受し、身心鍛錬以て上求下化の法器たらんことを期すべし」と。
横浜の常照寺さんのご次男伊東政浩師が、なんと4回目の修業を終えられお帰りになりました。通算して合計400日間の荒行に耐えられたのです。通算で1年間以上とはびっくり。お名前が伊東日昊(にちこう)上人とお変わりになり、同じ荒行を成満された8人の僧を伴い常照寺に戻られました。9人の僧は目はらんらん、ひげたくましく白衣の胸に法華経経巻を頂き南無妙法蓮華経を唱えながら帰山されました。のぼり旗の檀家や近くの方々が合掌して迎えます。ご本尊に礼拝、記念撮影から本堂前にしつらえる四方の水槽において水行がはじまりました。声もかすれる裂帛の気合のうちに水しぶきが雲のごとくかかりました。合掌したり皆オーバーの襟を合わせてこわごわです。
凄い迫力でした。