四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

箱根湯本に連歌師の墓

2013-11-06 21:26:56 | 生かされて今日

 芭蕉翁39才の句に「世にふるもさらに宗祇のやどり哉」とあります。蕉風を確立する前の作品です。飯尾宗祗(いいお そうぎ)は西行、雪舟、利休などと翁のあこがれた文人で、室町時代に全国の武将らに連歌を指導しています。もともとは曹洞宗の僧でした。

宗祇の句に「世にふるもさらに時雨のやどり哉」があり、芭蕉の句はそのパロディ。「時雨」を「宗祇」に替えて無季の句です。

箱根湯本に早雲寺があり、ひつそりと宗祇の墓が建てられていました。弟子とともに京への帰路半ばで亡くなったのです。81歳というたいへんなご長寿でした。高名な文化人の墓前で、才うすき私によき詩が出来ますよにとお願いしました。

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