今日4月19日は万葉集歌人のナンバーワン、柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)の忌日、人麻呂忌だそうです。身分が低いために公の記録になく、生死おぼろげの大歌人です。山部赤人(やまべのあかひと)と双璧をなすそうです。死に場所、晩年について梅原 猛先生が『水底の歌』で従来の説(斎藤茂吉)を木っ端みじんに覆しました。
☆ささの葉は み山もさやに さやげども
われは妹(いも)おもふ 別れきぬれば
☆寄り寝し妹を 露霜の 置きてし来れば この道の
八十隈(やそくま)ごとに万度(よろづたび)
かへり見すれど いや遠に 里は離(さかり)ぬ
いや高に 山も越えきぬ 夏草の 思ひしなえて
偲ふらむ 妹が門(かど)見む 靡けこの山
☆石見(いわみ)のや 高角山(たかつのやま)の木の間より
わが振る袖を 妹見つらむか
☆春されば しだり柳のとををにも 妹は心に
乗りにけるかも