平日なので水汲み場が空いていた。
道路の向こうの杉山の木の幹が綺麗に並んでいるのが印象的だ。
夏場になると、この通りも人で溢れるようになるだろう。
川石の色と似ているので、見えにくいが、じっと見ていると動きがあるので、カメラで捉えた。
ニジマスだそうである。
豆腐の美味しいのはいうまでも無いが、季節の山菜が小鉢に、蕨の保存食も柔らかだし、アマゴの甘露煮は頭から尻尾まで残す所が無い。
途中の山の崖を今、白い花が美しく覆っている。
ウツギの花である。
ウツギにはいろんな種類があるが、万葉の頃から歌にも沢山詠まれている。
季節の花300には 『別名 「卯の花」(うのはな)、
卯月(旧暦4月)に咲くことから。
また、「うつぎの花」の略とも。
「雪見草」(ゆきみぐさ)。
見た目が雪のよう。』と記されている。
その中に「卯の花」を詠んだ俳句もあった。
「押しあうて 又卯の花の 咲きこぼれ」 正岡子規
「卯の花を かざしに関の 晴れ着かな」 河合曽良
「卯の花や 妹が垣根の はこべ草」 与謝蕪村
季節の進みが、遅い山の中だから、今が盛りの白いウツギとの出会いも嬉しい。
自然の中に咲くウツギの小さく白い花に心を寄せた歌人俳人に思いを馳せた山中のドライブだった。