
秋頃に行ったときには、綱も飾りもやや朽ちたようになっていたが、新緑の季節の今は、まだ新しいように見える。
明日香稲淵の里と、かやの森にあるかんじょう縄は、集落を護るための古来からのしきたりが、今も受け継がれているが、ここのかんじょう縄も、そのような意味を持っているのだろうか。
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新緑の池を廻る。
蓮池の水面に浮かぶ大きな蓮の葉の中から、花が首を擡げるのにはまだ早い時期だが、この新緑が和ませてくれるに十分な、静寂がある。
鴨が草陰で遊び、池の中に泳ぐ緋鯉の動きを目で追っていると、浮世離れをした時空にいるような気がする。
池を隔てた楼門のある光景を、浄土の世界といわれているのが理解できる。
