色付いてくると我が家の西の塀からじっと見つめますと、Oさんの家の枝垂桜が薄いピンクの色を見せてくれます。
桜の頃になりますと、朝 まずOさんの家の方を見ます。
最初はやや赤く見えるのですが、それは蕾がそろそろ膨らんできた証です。
そんなころから毎日、カメラを持って運動のつもりで、Oさん宅まで出かけて、満開になるまで挨拶代わりに出かけるのが、
花を待つ私の春の日常なのです。
ある日、5万人の森の産直店へ、墓参の花と神棚のサカキを買いに行った時、そこで出会ったOさんが
「今年で桜を伐るので、咲いてる時に見にお出でよ。」
と声を掛けてくれました。
「えっ!」驚いて暫く声が出なかったのですが、
「歳をとったし、花が散る時の庭の掃除や、樋のつまり、枝の屋根瓦の障り、がなかなか大変なので、怪我でもしたらと思うと、もう今年を最後に花が終ったら、伐ることに決めた。寂しいけどなぁ。」
毎年花の時期になると、カメラ片手にお花見に行かせてもらう私のことを、覚えてくださっていての、声がけでした。
「ほんま・寂しなるわ。あれだけ綺麗な花に、もう今年でお別れかと思うと・・・」
金剛下ろしの冷たい風の吹く頃に、こんな寂しいお話を聴いて、今年は蕾の頃から、この写真を頂いた日まで、
万感の思いを胸に毎日、Oさんの家へ出掛けては、最後の記録写真を撮ってきました。
「いつでも来ていいよ。誰もいなくても庭から見上げて撮ってくれたらええんやで。」
その言葉に甘えて、一応玄関から声はかけてから精一杯美しく咲いている、花の下に立って、っ花天井を見上げたり、
場所をあちこちかえながら、このご近所の枝垂桜を、今年が見納めだという気持ちを込めて、語り掛けるように、撮らせてもらいました。
以下の画像1枚1枚についての説明は付けていません。