石舞台古墳を見下ろせるところの菜の花畑です。
先日来た時には、ここには何が植えてあるのかしらと思いながら、通り過ぎていました。
曇天が少し残念でしたが、気温は4月半ばくらいとのことで、歩けば汗ばんでくる日でした。
菜の花は、今花盛りだったのですが、桜は開花が半分くらいのようです。
それでも、白く朧になって、菜の花と相まって、石舞台古墳周辺に、春の装いを見せています。
駐車スペースから石舞台の方に歩きだしますと、枯れ草の土手に濃いピンクの花の咲く木が、
何本か見えてきます。
すぐ傍に行ける場所でないので、何の花かしらと毎年来るたびに思っていました。
近寄っても木の名前は分かりません。
辺りの枯草色の中に一際目立つ美しい色です。
この土手を登って行く道は、あるのでしょうが、あっても私には上れないだろうと、下からゆっくり眺めていました。
古墳時代後期の古墳。国の特別史跡に指定されています。
元は土を盛りあげて作った墳丘で覆われていた古墳本来の状態でしたが、その土が失われ、
巨大な石を用いた横穴式石室が露出しています。
埋葬者としては蘇我馬子が有力視されていますが確証がないのが事実だそうです。
三分咲きくらいの桜の枝と、古墳を見下ろす場所に植えてある菜の花、さらにバックの遠景になっているピンクの花のある
風景は、訪れた明日香の春そのもののような気がします。
ピンクの木の所に行く農道を登って行ってそこで、農作業をする人を見つけたので、「この赤い花葉何ですか。」
と尋ねましたら「梅の木」だと教えてくれました。
私の中では、もう梅は終わってしまったと思っていましたので、
なるほど紅梅だとこんなに華やかな色を添えているものと納得しました。
この辺りの桜の満開はもう少し後でしょう。
右が石舞台古墳のある所で、左が菜の花畑のある所です。
その間のカーブした道の向こうの駐車スペースへ戻る時、正面の紅梅と、咲き始めた桜のトンネルが長閑な春景色で好きです。
古墳からかなり離れた所にも、綺麗な梅の木の並びと、手前には白梅が1本見えます。
古墳公園の敷地の中から、枝を伸ばした桜は、まだ開花が少なく、蕾の方が目立っています。
明日から暫く雨のようです。
花散らしの雨にならないように、もう少し飛鳥路の春を楽しませてほしいものです。