何度も栄山寺にお詣りしていますが、この日初めて正門前の角塔婆から
本堂前の石燈籠の火袋の窓を通し、さらに本堂に引かれている五色の紐を
見たのは初めてでした。
この紐は、本堂の中にお祀りされている、ご本尊の薬師如来の
御手に繋がれているに違いないと、そのご縁に縋るようにように、
いま世界の脅威になっている新型コロナウイルスが、少しでも早く終息しますようにと
祈りながら、お薬師さんの御真言を何度も唱えました。
このような境内の柱と本堂を繋ぐご縁の紐を手にして、秩父の観音霊場を
ずっと昔、夫とお参りしたことがありました。
思いがけなくご本尊の御手に触れた、感動に心を鎮められた温かさを頂いて、
栄山寺橋の赤い色をと、その向こうの金剛山をカメラに収めて帰ってきました。