2020・4・29 撮影
栄山寺にヤマブキの花が咲いたころだと思い、出かけました。
同じ校区内に住んでいますので、遠くへのドライブと違い、気軽に出かけることができました。
国宝 八角堂 (五條市ホームページより)
音無川(吉野川)を眼下に望む榮山寺は藤原南家の菩提寺として鎌倉時代になるまで栄華をほしいままにしました。創建は養老3年(719)藤原武智麻呂公によるといわれています。
古来は前山寺あるいは崎山寺と呼ばれ、いつしか「榮」の字が当てられたといわれています。「崎」とは岩が川の瀬に張り出したところ、そこには美しいよどみができ、瀬音が消えます。榮山寺前の吉野川を「音無川」と呼ぶのはこのためで、川の水色は深みのある瑠璃色、青磁色をしています。
この榮山寺には特筆すべきものも多く、法隆寺夢殿とともに奈良時代を代表する国宝「八角堂」や宇治平等院の鐘とともに「平安三絶」の鐘に数えられている梵鐘は、表面の銘文は撰者が菅原道真で筆者が小野道風と伝えられます。
駐車場のすぐ傍に、白いヤマブキの花が、沢山咲いて待っていてくれました。
新型コロナウイルスのせいか、事務所は閉館されていて、入場料は寺内に指定されている場所に
入れるようにとの掲示がありました。
国宝の梵鐘の扉が閉じられており、八角円堂や薬師堂もすべて扉だ閉ざされていました。
ここは毎年来ているところだし、目当てはヤマブキの花だったので、誰もいない境内を
一人静かに散策しました。
八角円堂の東側に、黄色いヤマブキが沢山咲いていましたが、
柵越しにしか撮ることができないのが残念でした。
柵の周りを一回りして、ヤマブキの花だけが、今栄山寺の彩りとして
八角円堂をそっと支えているような気がしました。