迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

一撥萬音。

2024-10-06 20:10:00 | 浮世見聞記
橫濱紅葉坂上の神奈川縣立青少年センターにて、人形浄瑠璃文樂公演の昼の部を觀る。觀る、と云ふより義太夫節に乗せて演じられる人形芝居の様子を眺めたかったのだが、常々感じてゐる文樂界の人材と力量の不足がそのまま表れた舞薹に、オイオイ、と一人呆れる。開口一番に現れた若手の太夫の解説からして臺本丸暗記な駄辯りで内容が無く、續く前座の「二人三番叟」は床も人形も本當に前座藝の域を出ず、「繪本太功記 . . . 本文を読む
コメント