定型外郵便を出しに郵便局の窓口へ行くと、「十月一日(けふ)から料金が値上げになりまして」云々。常時あちこちで便乗値上げが橫行してゐるために、「……ああ、さうなの」と、いつしか感覺がマヒして驚かなくなってゐる自分に、驚く。忘日(いつか)なにかで讀んだ、『いまは歳月にさらされ社会の枠組のなかに搦め捕られ……』云々が、かういふことなのだらうか。十月の第一日目は、まだ昼に殘暑のしつこさが殘る。 本来は今日 . . . 本文を読む
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- 嵐悳江(あらし とくえ)──手猿樂師にして、傳統藝能創造家にして、鐵道愛好家にして、古道探訪者にして、文筆家氣取り。
雅号は「李圜(りかん)」。
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