明け方に寒さで目を覺まされ、上着を羽織って再び寝床に潜り込む。
いよいよ一年の締めとなるかういふ寒さがつひに訪れたか、私は待ち侘びてゐたぞよ、と。
昼には町内を灯油の移動販賣車が巡回してゐた。
ああ待ち侘びてゐたぞよ、この季節!
精米の品薄と亂痴氣便乗値上げに腹を立て、ひと夏を即席御飯でやり過ごしてゐたが、今日より先日にいくらか安く手に入った精米を開封し、炊飯米に戻す。
あくまでも假に、だが。
スーパーマーケットを“調査”して回ってゐると、今では精米より即席米のはうがよく賣れてゐる。
當り前だ。
あんなバカげた価格では、もう國民食ではない。
便乗値上げは、結局は自分たちの首を締めることも學べない、令和ニッポン人。