東京都文京區の東洋文庫ミュージアムで、「大清帝国展 完全版」を観る。
本来なら昨年の上半期に開催されてゐた企画展だが、第一次“お手上げ宣言”により長期の臨時休館となったため、今年に再企画されたもの。
昨年に行きたかった私にとってはやっと念願が叶ったわけだが、場所柄さういふものなのか、展示物の解説文がやけに長講釈で、私のやうな無學者では目が退屈してしまふ。
が、まさに紅一點な“纏足”の靴の實物で、やうやく目が覺める。
(※フラッシュを焚かなければ撮影可)
纏足は漢族の風習で、皇帝一族をはじめとする満州族の文化ではなかったが、清代女性の象徴と云へば西太后、そしてこの纏足だ。
おかげで、ニホン語の不明瞭な感じ惡い女受付係を相手に入館料¥900を拂って入った甲斐はあったと、まずは満足す。
かういふところへ来たら、賣店で記念に繪葉書を買って行くことを樂しみにしてゐるが、覗ひてみるとべつにここでなくても手に入るやうな浮世繪ネタばかり、「氣が利かないねぇ……」と苦笑し、あとにせり。