迦陵頻伽──ことだまのこゑ

手猿樂師•嵐悳江が見た浮世を気ままに語る。

ニッポン徘徊―中山道79の1 三留野宿→妻籠宿

2014-05-17 21:00:30 | 旧中山道
緩やかなカーブに沿って古民家が点在するなかを通り、梨子沢(なしざわ)に架かる橋を渡って宿場を過ぎると、旧道は左手の「菱屋」と表札の掛かった民家と、蔵の間を、すり抜けるようにして通って行きます(上段写真)。

畑や民家に沿った、静かな風情のなかをしばらく進むうち、江戸時代に国学で名を馳せた神官“園原先生”の石碑が建つ、和合(わごう)地区に。

ここはかつて、木曽山中初の地酒「和合酒」がつくられていたとか。


右手の眼下に中央本線「南木曽駅」を見て過ぎると、道はまもなく、木立のなかの急坂を、曲がりくねりながら上って行きます。

そして、こじんまりと美しい神戸(ごうど)の集落↓を過ぎると、



沿道には「かぶと観音」というお堂が、鎮座しています。

これは木曽義仲が治承四年(1180年)に挙兵した際、妻籠城の鬼門の方角に建立したと伝えられるもので、参勤交代の大名たちも必ずそうしたように、自分も立ち寄って参拝。


再び歩をすすめて坂の上り下りを繰り返すこと約10分、竹林のなかに復元された石畳の道の先に、「上久保(うわくぼ)の一里塚」が。



東西そろって遺っており、片側は崖上に現存しています。
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