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国立能楽堂で、金春流の「俊寛」を観る。
この僧のほんとうの悲劇は、たったひとり鬼界ヶ島に残されたことよりも、“都”に象徴される俗世への執着を、断ち切れなかったところにある、と私は思う。
芥川龍之介が大正時代に発表した同名の短編小説には、島の生活を謳歌する人間臭い俊寛が描かれている。
都へ帰還する気持ちを棄てているところに、私はひとつの“悟り”のかたちを、見出だす。
そして、考える。
“悟り”とは、生きることに付随するもろもろを、すべて払い落としたことをいうのだろう、と。
この僧のほんとうの悲劇は、たったひとり鬼界ヶ島に残されたことよりも、“都”に象徴される俗世への執着を、断ち切れなかったところにある、と私は思う。
芥川龍之介が大正時代に発表した同名の短編小説には、島の生活を謳歌する人間臭い俊寛が描かれている。
都へ帰還する気持ちを棄てているところに、私はひとつの“悟り”のかたちを、見出だす。
そして、考える。
“悟り”とは、生きることに付随するもろもろを、すべて払い落としたことをいうのだろう、と。