認可されれば、六月以降は一家庭で月2,611圓の便乗値上げ──
オイふざけるな……! と思はず口から洩れる。
マスクひとつ、そば粉ひとつ、エネルギー原料ひとつ、なにも自力で賄へない完全なる他力本願國家。
いよいよ國力が低下し、貧乏國へと転落してゐる様をまざまざと見る、この便乗値上げ騒動。
それでも異國からの買ひ物に拘る、その呪縛から目覺めやうとしない寝呆け眼國家。
外食産業だの、嗜好品だのの便乗値上げは徹底した不買運動によって對抗し、却って窮地に立たせてやることで憂さを晴らすことが出来るが、電氣やガスなど日々の生活に直結する分野の便乗値上げは、拂はなければ生活が出来なくなるだけに、なんとも腹が立つ。
ニッポンが情けない、
ただ情けない。