ふっと気が向いて、久しぶりに淺草へ出掛けてみる。
前回訪れた三ヶ月前と比べれば、いくらか観光客(ヒト)は戻ったやうに映るが、やはり街そのものはまだまだ“生気”を取り戻してはいない、と感じる。
……この世には、確かに神佛のおはしますことを識る。
微かに“シャッター商店街”化が始まったやうな新仲見世は、
あちこちでマスクを投げ賣り糊口をしのぐ。
その様は一歩間違へれば、“夜の街”の客引きと大差ない。
前回訪れた三ヶ月前と比べれば、いくらか観光客(ヒト)は戻ったやうに映るが、やはり街そのものはまだまだ“生気”を取り戻してはいない、と感じる。
淺草寺前のお神籤で、「ここで引くといつも“凶”ばっか!」と見るからにアタマの弱さうな若いオンナが、似たやうなオトコを相手にはしゃいでゐる。
……この世には、確かに神佛のおはしますことを識る。
微かに“シャッター商店街”化が始まったやうな新仲見世は、
あちこちでマスクを投げ賣り糊口をしのぐ。
人力車夫は僅かな観光客の獲得に懸命なれど、
その様は一歩間違へれば、“夜の街”の客引きと大差ない。
──なにやら、見なくてもよいやうな光景ばかりをわざわざ見に出かけた気もするが、しかし事實を知るといふことは、常にかうしたものである。