箱根登山電車で強羅へ登り、標高約660メートルの山中にある奥座敷で催された、謡曲仕舞大会に参加する。
これまでに習得した曲のすべてを大いに謡い、そして舞う。
こういう芸事はとにかく、場数を多く踏んだ者が勝ち、である。
-などなど、もっともらしいことはさておき、今回のもうひとつの楽しみは、生まれてからまだ一度も乗ったことのない、箱根登山電車に乗ること。
この我が国初の本格的な山岳鉄道は、大正8年(1919年)に開業した。
箱根湯本駅を出るとすぐに、立っていると両足にはっきり負荷を感じるほどの、急勾配がはじまる。
嶮岨な山路をスイッチバックしながら進む有り様は、大正元年(1912年)から六年半の歳月をかけて敷設に挑んだ人々の、苦闘の痕跡そのものを見るようで、頭の下がる思いだ。
平成19年(2007年)に全線が土木遺産に認定されたことは、そんな彼らへの、そして現在も安全保守に携わる人々すべてへの、最高の勲章といえるだろう。
これまでに習得した曲のすべてを大いに謡い、そして舞う。
こういう芸事はとにかく、場数を多く踏んだ者が勝ち、である。
-などなど、もっともらしいことはさておき、今回のもうひとつの楽しみは、生まれてからまだ一度も乗ったことのない、箱根登山電車に乗ること。
この我が国初の本格的な山岳鉄道は、大正8年(1919年)に開業した。
箱根湯本駅を出るとすぐに、立っていると両足にはっきり負荷を感じるほどの、急勾配がはじまる。
嶮岨な山路をスイッチバックしながら進む有り様は、大正元年(1912年)から六年半の歳月をかけて敷設に挑んだ人々の、苦闘の痕跡そのものを見るようで、頭の下がる思いだ。
平成19年(2007年)に全線が土木遺産に認定されたことは、そんな彼らへの、そして現在も安全保守に携わる人々すべてへの、最高の勲章といえるだろう。