テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

ビンゴかロストか……それが問題だ!

2009-12-28 23:33:47 | ブックス
 競馬ファンの皆さま、有馬記念はいかがでしたか?
 お馬さんは好きだけれど一度も馬券を買ったことがないネーさです、こんにちは。

「こんにちわゥ、テディちゃでス!
 ……さらぶれッどのようなァ、ながいィあしがァ、ほしィでス……」

 長~い脚なら、ネーさだって欲しいわ♪
 ですが、美脚よりも勝負運をちょうだい!という御方は、本日の一冊を座右の書に!
 さあ、こちらを、どうぞ~!


       
                ―― カッシーノ2! ――


 
 著者は浅田次郎さん、単行本は’04年4月に、
 画像の文庫版は’07年11月に発行されました。
 先日ご紹介いたしました『カッシーノ!』の続編にあたります。

「かじのゥ! またァぎゃんぶるゥ!
 あさだせんせィ! こんどこそォ、おきをたしかにィ!」

 ダメですってば、テディちゃ。
 筋金入りのカジノ愛好家・浅田さんは既に旅立ってしまったのですよ。
 『カッシーノ!』ではヨーロッパのカジノを渡り歩いた浅田さん、
 今回は旧友のカメラマンさんの他に、
 編集者さん、旅のコーディネーターさんも伴って、
 《世界の鉄火場》を荒らしにゆくのです!
 政情不安におののき、
 作家先生を引き留めようとする出版社さんからの電話に、こう答えて――

  《俺の命は俺が使う》

 なんという名言でしょう!
 さすが言葉の魔術師・浅田次郎さん!

「でもォ、せんせィ!
 あぶなすぎるのでスよゥ!」

 危険を承知で向かうのは、
 アフリカの大国エジプトです。
 長時間のフライトを経て、到着した都市カイロは、折しもラマダーン、
 つまり聖なる断食月の最中。
 かくのごとく非日常な状況で、
 カジノは営業しているのでしょうか?
 
「だめでスゥ!
 えいぎょうしててもォ、ちかよッちゃだめェ!」

 カイロのお次は、アフリカ大陸のもっと南へ。
 南アフリカ共和国の、悪名高き賭博リゾート、サン・シティが目的地です。
 滅多に、いえ、殆ど日本人観光客など来ないという、
 大型カジノの実体は?
 
「そ、そんなところまでェ?!?
 あんびりばぼーでスッ!」

 アフリカを征服したんですもの、
 残るはやっぱり本場だよね!と、
 ギャンブルツアーは続きます。
 え? 本場ってどこですかって?
 決まってますでしょ、ラスベガース!に。

「ひィィッ!
 せいせィのォ、おさいふがァ……!
 からッぽにィ、なッちゃうゥ~!」

 日本語と仏教の経文に堪能な南アフリカの通訳青年、
 絶世の美女であるチュニジアのカジノの総支配人さん、
 ラスベガスの帝王と呼ばれるカジノのオーナーにしてプランナーさん。
 カジノに様々なスタイルがあるように、
 カジノに生きる人々も、多彩で、豪快で……ファンキー?
 
  《カジノでは自分自身が法律である》

 プレイヤーは、厳格に自分を律することが出来なくてはならない。
 そうしてこそ、一生カジノに通える、という自信が生まれるのだ。

 軽くなる一方のお財布を懐に、
 リゾートカジノのでテラスで浅田さんは思索します。
 そう、働きづめでは、窒息してしまう!
 ならば、よく学び(働き)、よく遊べ、日本人!

「むむッ?
 それはァ、そうでスねッ?」

 身体を張り、自費をルーレットの目にどーんと張っての賭博場旅行記、
 冬休みをラスベガス旅行に充てよう!という御方は……
 この際、ぜひ!
 永遠の真理が、ページの中から貴方に語りかけることでしょう。
 それは、すなわち――

「もうかるのはァ、どうもとォだけでスッ!」

  
コメント
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