テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

銀の炎、燃ゆる国にて。

2010-08-02 23:15:17 | ブックス
 8月は遊ぶぞ!と志を高く抱いている少年&少女さんたち、
 宿題制覇計画は進んでいますか?
 こんにちは、遊びたい派の味方、ネーさです。

「こんにちわッ、テディちゃでスッ!」
「がるるっ!」(←訳:虎ですっ!)

 8月後半たっぷり遊びたければ、この一週間が正念場!
 本日は、読書感想文に応用できる、
 いえ、感想文のためでなくとも
 読んで悔いなし!の一冊を御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!


 
                ―― 銀のほのおの国 ――



 著者は神沢利子さん、初版は1972年に発行されました。
 画像は、2003年発行の改訂版です。
 表紙画&本文挿絵は、堀内誠一さん!

「うむゥ!
 となかいさんがァ、おそらをォとんでいまスゥ!」
「ぐるる~…がるるー?」(←訳:じゃあこれは~…ファンタジー?)

 ジャンル的には、ええ、ファンタジー小説ですね。
 ファンタジーといっても色々あって、
 『指輪物語』のように
 完全に《別世界》の物語を描いたもの、
 『ナルニア国』シリーズのように
 この現実世界と繋がった《異世界》を描いたもの……と
 大きく分けられるのですが、

「わほッ、
 このおはなしはァ、どッちィ、でスかッ?」
「ぐるるがるーがるる?」(←訳:僕は指輪物語好きなんだけど?)

 それを知りたければ、
 さあ、ページを捲ってみましょう。
 主人公は……
 たかしくん、
 ゆうこちゃん、
 という二人の兄妹。
 お母さんがお出掛けして、
 ふたりで御留守番していた或る日のこと。

 なぜとなく、
 壁にかけられたトナカイの剥製が
 二人の話題になりました。
 
 壁飾りのトナカイは首だけ、ですが、
 今にも動き出しそうな、
 その毛並み、
 いかめしい枝角……
 見ていると、
 これは魔法にかかったトナカイなのだ、
 という気分になってきます。
 
「まほうのォ、となかいッ!
 ろまんッ♪でスねッ!」
「ぐるる~がる~がる……」(←訳:でも~もしかして……)

 『ぼくが魔法をといてやるさ』。
 たかしくんは言い、
 壁のトナカイに向き直ります。
 『なんじののろいはとかれたり』。
 その言葉がもたらしたものとは――

「ぎゃあああッ!」(←驚きのあまり、でんぐり返り!)
「ぐるがるるっ!」(←こちらは宙返り!)

 衣装箪笥から始まるナルニアの冒険に似て、
 トナカイの瞳から始まる
 たかしくんとゆうこちゃんの大冒険!
 
 読者は少年&少女限定、
 なんてことはありません!
 むしろ、大人の活字マニアさんにこそ読んでいただきたい
 壮大なファンタジー小説です。
 壁の彼方の異世界へ、皆で一緒に、はいっ、ジャーンプ!!

「うりゃッ! じゃんぷゥ!」
「がるる~…がるっ!」(←訳:着地~…成功っ!)
コメント
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