テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

東京(エンタな)スパイストーリー。

2010-08-19 23:12:32 | ブックス
 観測史上2番目という大雨に見舞われた直後の東京・八王子から、
 こんにちは、ネーさです。
 雨音の騒々しさも記録的でしたわ!

「こんにちわッ、テディちゃでス!」
「がるる!ぐるるーる……」(←訳:虎です!気温が下がったのはいいけど……)
「くうきィがァ、じめじめッ!べたべたッ!」

 じめじめべたべたは日本の気候の特徴ですが、
 本日ご紹介いたしますのは、
 涼やかな風が吹き抜けるようなミステリですよ。
 こちらを、どうぞ~!


 
                ―― キング&クイーン ―― 



 著者は柳広司さん、’10年5月に発行されました。
 英題名も、ずばり『King & Queen』。
 『ジョーカー・ゲーム』が大ヒットした柳さんの新作は……
 やはり、と言うべきなのかしら、
 スパイストーリーの香りもいたしますね!

「すぱいィッ!
 ぼんどさんッ、でスかッ?」
「がるぐるがるる?」(←訳:CIAとかSISとか?)

 いえいえ、舞台は現代の日本ですから、
 J・ボンドさんたち英米のスパイさんは出て来ません。

 主人公は、冬木安奈(ふゆき・あんな)さん。
 立派な民間人さんで、
 情報部員などではありません。
 ただ……安奈さんの前歴が、
 ちょっと変わっているといえば変わっているんです。

 安奈さん、もとはSPさんでした。

「ふァ~、えすぴーさんッ!」
「ぐるるがるぐるー!」(←訳:要人さんの警護員だー!)

 そんな前歴のためか、
 安奈さんのもとへ相談事が持ち込まれました。

  或る人を警護して欲しい。

 にべもなく断った安奈さんでしたが、
 考えを改めます。
 依頼人さんは、本当に困り果てているらしい……
 それに、ほぉら、
 既に怪しい男たちの影がちらほらと……

「うむゥ! きけんなァ、けはいィ!」
「ぐるる?がるる?がるる?」(←訳:どうする?逃げる?闘う?)

 窮地を潜り抜ける安奈さんの機転と行動力が
 なんともスタイリッシュです。
 スパイストーリー?
 スピーディなアクションもの?
 でも、多くの要素を繋ぎとめる糸は……ミステリ!

 数年前に起きた実話がモデルであることは、
 ミステリ好きさん、
 そしてチェス好きさんにもすぐお分かりのことでしょう。
 けれど、これは実話とはまた別の、
 高グレードなエンタ作品でもあるんです!
 活字好きさんには、ぜひのおすすめ~♪

「さいはァ、なげられたッ!」
「ぐるるがるーる!」(←訳:ルビコン川をー!)
「いざッ! わたろうッ!!」
コメント
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