テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 星の祭典 ~

2010-08-06 23:15:09 | ブックス
「てんつくてんつくッ、ぴ~ひょろろッ♪」
「がるる~ぐるる!」(←訳:祭囃子だピ~ヒョロロ!)

 街に響くは、祭りのお囃子~♪
 こんにちは、お祭り好きなネーさです。
 今日8月6日より、八王子まつりが始まりましたよ!

「わッっしょィ~! テディちゃでスゥ!」
「がるるっぐるる!」(←訳:虎ですっわっしょい!)

 お祭りの本日は、
 年に一度の本屋さんのおまつり――本屋大賞で
 今年度の第一位に輝いた作品を御紹介いたしましょう。
 こちらを、どうぞ~!


 
                  ―― 天地明察 ――



 著者は冲方丁さん、’09年11月に発行されました。
 活字マニアさんたちには、既に御馴染みの快作ですね!

「ひょうしィがァ、かッこいィ~!」
「ぐるるうるー!」(←訳:北斗七星だー!)

 星座が描かれたシャープなデザインの装丁は
 高柳雅人さんによるものです。
 漆黒の地に映える、
 世界中どこでも知られる星のかたち……
 物語を象徴するような
 美しい御本でしょ。

「ふァいッ! ならばァ、さぞやッ」
「ぐるる!」(←訳:中身も!)

 美しき御本の美しき調べを奏でる主人公さんは、
 渋川春海(しぶかわ・はるみ)さん。

 この御仁、実に不思議な御方です。

 碁の名家に生まれながら、
 碁がすべて、とは考えていません。
 出世にも、あんまり興味はなくて。
 家督とか、名誉とかにも興味はなくて。

 興味があるのは、
 いえ、春海さんが好きで好きでたまらないのは、
 算術。

「さッ、さんじゅつゥ~??」
「がるるるがるがる!」(←訳:理系のお人だ!)

 算術を愛する春海さんが進んでゆくのは、
 物語の背景となっている江戸初期に於いては
 《異能》ともとれる世界です。

 旧き暦を変え、
 新しき暦を、世に。

 でも、これが……難しいおしごと、なんですねえ。

「わきゃりまス!」
「ぐるるがるーる!」(←訳:カレンダーが一変するんだもんね!)

 江戸の、後期ではなく前期を舞台としているところが
 ストーリーの芯、と言えましょうか。
 まだまだ揺れ動き、
 定まっていない事柄がたくさんある時代。
 
 そんな世で、
 最も《星に近付いた》人物が、
 春海さんという、
 不思議な、そしてちょっと規格ハズレな天才さん、
 だったのかもしれません。

「えすえふゥ、みたいィ~♪」
「ぐるるがるるる!」(←訳:時代劇じゃないね!)

 美しくも規格ハズレな、
 真っ白い彗星を想わせる或る算術マニアさんの一代記、
 SF好きさんに、
 歴史好きさんに、
 碁好きな御方も、ぜひ!

「きゅうれきのォ、たなばたにはッ」
「ぐるる~がる!」(←訳:ぴったりの一冊です!)

 皆さまも、心躍る星のお祭りを! 
コメント
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