こんにちは、ネーさです。
文化の日――祝日の今日は、なぜかマラソン大会があちこちで??
「こんにちわッ、テディちゃでス!
みなさんッ、おけがしないでェ、はしッてねッ!」
「ぐるるー!がるるがるるぐるぐる!」(←訳:虎ですー!マイペースでGO!)
マラソンマニアならぬ活字マニアの私たちが
文化の日の読書タイムに御紹介いたしますのは……
アート好きさんには堪らない、こちらの一冊を、さあ、どうぞ~!
―― 個人はみな絶滅危惧種という存在 ――
著者は舟越桂(ふなこし・かつら)さん、2011年9月に発行されました。
『彫刻家・舟越 桂の創作メモ』と副題が付されているこの御本は、
舟越さんの彫刻作品を撮影した写真集であり、
ドローイング集であり、
創作メモとエッセイが混在する、
なんとも贅沢な“作品集”といえましょうか。
「むッ?
ひょうしのォ、ちょうこくにィ、へんなァ、ひとかげがッ!」
「がるるるぐるがるぐるー!」(←訳:彫刻の天辺に誰かいるー!)
御本の表紙になっているのは、
『見晴らし台のスフィンクス』(2008年)。
ヒトなのか、エイリアンなのか、
想像上の生物を超えた魔物さんなのか……?
けれども、ちょっとヘンです。
像の天辺、頭頂部から、何かが――誰かが、顔を出している、ような?
誰なのかしら、これって?と、
よくよく目を凝らしてみると……
あららっ?
この小さな像って、
著者の、
つまりは作者の、舟越さん御自身じゃありませんこと?
「あはッ♪ そうかもッ♪」
「がるるぐるがるぐるる?」(←訳:像の上が見晴らし台なの?)
「なんだかァ、たのしそゥ!」
峻厳な中にも
ほのかなユーモアをたたえる、
舟越さんの彫刻作品。
創作メモは、ほとんど詩集のようです。
文章は、短編小説の断片であるかのよう……。
Chapter1は『アトリエは迷いの場であり、迷うから道を探す』
Chapter2は『鐘を鳴らせ!俺は生きているんだ!』
Chapter3は『芸術は作られるのではなく生まれるのだろう
私たちのやれることなど そう大きなわけがない』
Chapter4は『思いよ世界の涯てまで飛んでゆけ』
ノミをふるいながら、
木肌をその手で撫でながら、
舟越さんはこんな言葉を囁いているのでしょうか。
「ふむむゥ~…
あとりえッてェ、ふしぎなァところォ、でスねッ!」
「ぐるるがるがるぐる!」(←訳:原始の森みたいだ!)
私ネーさ、もうずいぶんと前のことですが、
とある画廊さんで、
舟越さんの作品を拝見した経験があります。
いまも、ありありと想い起される強烈な印象は、
《あたたかさ》でした。
大きな美術館や公園に設置された鋼鉄のオブジェは、
立体作品、ではあるけれど、
彫刻……ではないんじゃないかなあ?
彫刻って、こういうものなんだ!
そんな風に考えたことを、
この御本のページを捲っては、
また何度も何度も思い返しています。
ずっと眺めていたい彫刻、
傍にいて欲しい彫刻、
それはどのようなものかと問われたら……?
「こうてつはァ、いやでスゥ!」
「ぐるるぐるがるがるぐるる!」(←訳:冷え冷えしてるのもイヤだよう!)
アート好きさん、
写真が好きな御方、
舟越さんのファンの方々も、
世界を優しく見張るスフィンクスの国のドアを、
とんとん!と叩いてみてくださいな。
「まほうのォ、とびらよッ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:そうっと開け!)
文化の日――祝日の今日は、なぜかマラソン大会があちこちで??
「こんにちわッ、テディちゃでス!
みなさんッ、おけがしないでェ、はしッてねッ!」
「ぐるるー!がるるがるるぐるぐる!」(←訳:虎ですー!マイペースでGO!)
マラソンマニアならぬ活字マニアの私たちが
文化の日の読書タイムに御紹介いたしますのは……
アート好きさんには堪らない、こちらの一冊を、さあ、どうぞ~!
―― 個人はみな絶滅危惧種という存在 ――
著者は舟越桂(ふなこし・かつら)さん、2011年9月に発行されました。
『彫刻家・舟越 桂の創作メモ』と副題が付されているこの御本は、
舟越さんの彫刻作品を撮影した写真集であり、
ドローイング集であり、
創作メモとエッセイが混在する、
なんとも贅沢な“作品集”といえましょうか。
「むッ?
ひょうしのォ、ちょうこくにィ、へんなァ、ひとかげがッ!」
「がるるるぐるがるぐるー!」(←訳:彫刻の天辺に誰かいるー!)
御本の表紙になっているのは、
『見晴らし台のスフィンクス』(2008年)。
ヒトなのか、エイリアンなのか、
想像上の生物を超えた魔物さんなのか……?
けれども、ちょっとヘンです。
像の天辺、頭頂部から、何かが――誰かが、顔を出している、ような?
誰なのかしら、これって?と、
よくよく目を凝らしてみると……
あららっ?
この小さな像って、
著者の、
つまりは作者の、舟越さん御自身じゃありませんこと?
「あはッ♪ そうかもッ♪」
「がるるぐるがるぐるる?」(←訳:像の上が見晴らし台なの?)
「なんだかァ、たのしそゥ!」
峻厳な中にも
ほのかなユーモアをたたえる、
舟越さんの彫刻作品。
創作メモは、ほとんど詩集のようです。
文章は、短編小説の断片であるかのよう……。
Chapter1は『アトリエは迷いの場であり、迷うから道を探す』
Chapter2は『鐘を鳴らせ!俺は生きているんだ!』
Chapter3は『芸術は作られるのではなく生まれるのだろう
私たちのやれることなど そう大きなわけがない』
Chapter4は『思いよ世界の涯てまで飛んでゆけ』
ノミをふるいながら、
木肌をその手で撫でながら、
舟越さんはこんな言葉を囁いているのでしょうか。
「ふむむゥ~…
あとりえッてェ、ふしぎなァところォ、でスねッ!」
「ぐるるがるがるぐる!」(←訳:原始の森みたいだ!)
私ネーさ、もうずいぶんと前のことですが、
とある画廊さんで、
舟越さんの作品を拝見した経験があります。
いまも、ありありと想い起される強烈な印象は、
《あたたかさ》でした。
大きな美術館や公園に設置された鋼鉄のオブジェは、
立体作品、ではあるけれど、
彫刻……ではないんじゃないかなあ?
彫刻って、こういうものなんだ!
そんな風に考えたことを、
この御本のページを捲っては、
また何度も何度も思い返しています。
ずっと眺めていたい彫刻、
傍にいて欲しい彫刻、
それはどのようなものかと問われたら……?
「こうてつはァ、いやでスゥ!」
「ぐるるぐるがるがるぐるる!」(←訳:冷え冷えしてるのもイヤだよう!)
アート好きさん、
写真が好きな御方、
舟越さんのファンの方々も、
世界を優しく見張るスフィンクスの国のドアを、
とんとん!と叩いてみてくださいな。
「まほうのォ、とびらよッ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:そうっと開け!)