テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

机の上に、まず方眼紙を。

2011-11-25 23:33:41 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 ここ東京・多摩地域の紅葉は今週末が見頃!だそうです。
 高尾のお山周辺は、観光客さんで賑やか~♪

「こんにちわゥ、テディちゃでス!
 おみやげにはァ、たかおせんべいィ、おすすめでス!」
「がるる!ぐるぐるぐるるるがるがるー!」(←訳:虎です!甘くてサクサクな御煎餅だよー!)

 関東圏の土曜日&日曜日は、お天気も良さそうですね。
 お出掛けにはうってつけ!ですが、
 その前にちょこっと読書タイム!
 本日は、こちらを、どうぞ~!

  


 
              ―― 家の履歴書 文化人・芸術家篇 ――


 
 著者は斎藤明美さん、2011年7月に発行されました。
 以前に『家の履歴書 今は亡きあの人篇』を御紹介いたしましたが、
 こちらの御本に登場するのは、
 画家さん、漫画家さん、落語家さん、芸能人さん、映画監督さん、野球解説者さん、と
 現役で活躍なさっている『文化人・芸術家』の方々です。

  あなたは、どんなお家に住んでいましたか?
  思い出に残っているお家は?
  そのお家で、どんな暮らしをしていましたか?

 そんな風に訊ねられたら誰だって、
 ついつい、気合を入れて、
 《家》つまり《我が家》《我が住まい》の履歴を
 語ってしまうものですよね。

「うむッ!かたッてしんぜようゥッ!」
「がるるるぐるがる!」(←訳:見取り図だって描いちゃうよ!)

 一番手を飾るのは、
 私たちも大ファンの、安野光雅さん!

 島根県津和野の、“宿屋の倅”に生まれたという安野さんは、
 生家を回想しつつも、
 昭和28年から25年間暮らした東京都小金井市のお家に
 特別な思い入れがあるようです。
 
 それは、アトリエがある家でした。
 念願の、アトリエ付きの家!
 画家にとっての、夢の家……。

「いいなァ~♪ あとりえッ!」
「がるぐるる~!」(←訳:憧れだよね~!)

 漫画家の、西原理恵子さんにとっての“原風景”、
 松本零士さんの自筆見取り図が光る“長屋”図解。
 茶道家の千玄室さんの、500年続く“家”は、京都に。
 加藤和也さんが夢見るのは、お袋・美空ひばりさんと暮らした“家”……。

 京都南座の新春顔見世興行もかくや!
 豪華な文化人さん・芸術家さんたちがずら~り、な中にあって、
 美輪明宏さんの“家”が、
 不思議とこころに残りました。

 長崎に生まれた美輪さん、
 実家の事情により、
 若くして長崎から東京へ移り住みます。
 17歳。
 お金はなし、コネもなし。
 頼る親戚もなく、
 ただ、歌の世界で大成することを信じて――

「だいけッしんッ、だッたでスゥ!」
「がるぐるるるるがるー!」(←訳:でも間違ってなかったー!)

 三島由紀夫さんとの交流を、美輪さんは追想します。
 謙虚なひとでしたよ、と。
 その言葉に、読み手の私たちは思わざるを得ません……
 いま、もし、三島さんが生きていたら?
 そして、“家”について語ってくれたなら?
 どんな“家”が、
 彼の魂の器であったのでしょうか……?

「こどものころのォ、いえェかなッ?」
「ぐるるがるがるるぐるる?」(←訳:大人になってからの家かな?)

 見取り図マニアさんに、
 昭和史研究家さんに、
 むかし住んだ“家”を折にふれては思い出してしまう活字マニアさんに
 おすすめの一冊です。
 読み終えたら……さあ、方眼紙に描いてみましょう!
 御自身の“家”を!
 
コメント
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