テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

鳴らそう、きらきらの鈴の音。

2011-11-08 23:12:00 | ブックス
 こんにちは、ネーさです。
 今日は立冬、
 雑貨屋さんの店頭では、こんな風景が当たり前になってきました♪

  

「こんにちわッ、テディちゃでス!
 わほゥッ! さんたのォおじさんだらけッ♪」
「ぐるる!ぐるるるぐるー!」(←訳:虎です!赤がいっぱいー!)

 赤や緑、銀に白……
 本日の読書タイムは、キラキラ電飾の季節にぴったり、
 時代を超え、宝石のように光を放つ一冊を御紹介いたしましょう♪
 さあ、こちらを、どうぞ~! 

  


 
           ―― 挿絵画家 アーサー・ラッカムの世界 2 ――


 
 編者は新人物往来社の皆さん、各章の執筆者は平松洋さん、山川徹さん、荒井由美さん、吉田早織さん、
 2011年9月に発行されました。
 『ARTHUR RACKHAM’S WORLD2』と英題名が付されています。
 以前に御紹介しました『挿絵画家アーサー・ラッカムの世界』に続く、
 挿絵画の巨匠ラッカムさんの名作集第2弾、なんですよ♪

「ほゥほゥ~♪
 おもいだしたでスよッ!えいこくのォ、さしえがかさんッ!」
「がるるぐるぐるるるー!」(←訳:『アリス』を描いた人だー!)

 前作『挿絵画家アーサー・ラッカムの世界』では、
 『不思議の国のアリス』、
 『ケンジントン公園のピーター・パン』、
 シェイクスピアさんの作品の挿絵、
 比類なき名作挿絵『ニーベルングの指輪』を中心に
 ラッカムさんの画業に光があてられました。

 では、この御本――『アーサー・ラッカムの世界 2』には、
 どんな作品が登場するのかしら、というと――

「さんたくろーすゥ?」
「がるるぐるがる?」(←訳:赤鼻のトナカイ?)

 はいはーい、先走らないでー。
 順に説明いたしますと、
 御本の前半を彩りますのは、
 『グリム童話集』
 『イソップ童話集』
 『マザー・グース』
 といった童謡&童話の場面を描いた作品群です。

 御本の表紙になっているのも、
 『グリム童話集』からの《ヘンゼルとグレーテル》の挿絵なんですね。
 
「ぐひゃーッ! たいへんッ!にげないィとォ!」
「がるがるるるぐるぐるるー!」(←訳:悪い魔女に食べられちゃうー!)

 童話集から、御本の後半に移れば、
 『アーサー・ラッカム名画ギャラリー』、
 『たのしい川辺』、
 『スリーピー・ホロウの伝説』、
 『ゴビリン・マーケット』
 『ウンディーネ』などの挿絵作品がずら~り♪
 そうして、御本の最後に、いよいよ満を持して
 お目見えいたしまするは……

 『クリスマスの3つの話』!

 H・C・アンデルセンさんの『マッチ売りの少女』、
 チャールズ・ディケンズさんの『クリスマス・キャロル』、
 クレメント・クラーク・ムーアさんの『クリスマス前夜』の3つの物語に
 ラッカムさんが挿絵を添えたものです。
 
 中でも、『クリスマス・キャロル』の素晴らしさと来たら!
 ディケンズさん(1812~1870)は根っからのヴィクトリア朝時代人、
 ラッカムさん(1867~1939)もまたヴィクトリア朝時代に生まれ、
 19世紀後半の英国とロンドンの実態・実情を
 肌で知っている御方でした。
 ラッカムさんが描く『クリスマス・キャロル』には
 時代の真の空気、質感、光と影が封じ込められています。
 
「ほんもののォ、ろんどんッ!」
「がるがるぐーるるがる!」(←訳:本物のスクルージさん!)

 挿絵本の黄金時代を愛する活字マニアさんは必読!
 アート好きさん、
 西洋史好きさん、
 クリスマスイヴェント大好き~♪という御方にも、
 ぜひ手に取っていただきたい御本です。
 クリスマスの前に、
 ちょこっと覗いてみてくださいな♪♪

「ひびけェ~♪すずのねェ~♪」
「がるぐる!」(←訳:全世界に!)
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする