テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 昭和の花、一輪 ~

2013-03-07 23:01:50 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 きょうもォ、つながッてまスゥ~!」
「がるる!ぐるがるるるぐる!」(←訳:虎です!美女つながりです!)

 こんにちは、ネーさです。
 前回からの美女つながり、
 いえ、美少女つながり、と言うべきでしょうか♪
 本日の読書タイムは、はい、こちらを、どうぞ~!

  



 
               ―― 中原淳一の世界 ――



 編集は、井澤豊一郎さん、萬 眞智子さん、林 由香理さん、
 編集協力は中原利加子さん、2013年2月に発行されました。
 『幸せになる言葉』と日本語副題が、
 『Le monde de Junichi Nakahara』と仏語題名が付されています。

 前回記事で御案内しました展覧会『大正ロマン 昭和モダン展』では
 詳しく言及できませんでしたが、
 少女たちの《昭和ロマン》を担ったアーティストさんといえば、
 ええ、やはり!
 中原淳一さんですね!

「ほうせきィみたいなッ!」
「ぐるるるがるがる!」(←訳:少女雑誌の表紙画!)

 大きな瞳、
 果実の色の唇、
 ちょっと細面の美少女さんたち。

 『ひまわり』『それいゆ』
 『ジュニアそれいゆ』――
 中原淳一さん(1913~1983)が描いた雑誌の表紙画、挿絵作品は
 20世紀後半の日本出版界の、
 ひとつの金字塔であることは疑いを容れません。

 
「しょうわのォ、びじんさんッ!」
「がるるぐるー!」(←訳:八頭身だよー!)

 この御本では、
 竹久夢二さんの美女とはまた異なる
 中原さん独自の美少女画、
 雑誌に掲載された中原さんの文章、
 中原さんデザインの家具、
 インテリアコーディネートのアイディア、など
 挿絵画家に留まらない、
 中原さんが成し遂げたお仕事の数々が
 紹介されています。

 う~ん、これはすごいわね!
 中原さん、竹久夢二さん以上の総合プロデューサーぶり!

 
「びッくりィ、でスねッ!」
「ぐぅるがる~!」(←訳:キャパ広い~!)

 『ひまわり』が刊行されていたのは昭和22年~27年、
 『ジュニアそれいゆ』が刊行されていたのは昭和29年~35年……
 中原さんの文章と絵から、
 当時の少女たちが何を求め、
 どんな環境に暮らしていたのかが、
 浮かび上がってきます。

   “日常の生活の中にも美しさがなくてはならない”

 中原さんがそんな風に考えておられたのは、
 戦争を経験したゆえ、だったのでしょうか――

「いまもォ、うつくしいィ、なかはらさんのォ、びじんがッ!」
「がるるぐるるがるる!」(←訳:レトロだけどモダン!)

 挿絵や文章もさりながら、
 際立った美しさに驚かされるのは、
 ファッション画!
 現代の『ヴォーグ』にそのまま掲載してもいいんじゃないかしら?と
 思ってしまうくらいの素晴しさですよ♪

「これはァ、びしょうじょじゃなくてェ~」
「ぐるるぅーるがるぐるるる!」(←訳:ユニヴァーサルな美女だね!)

 もっともっと高く評価されて然るべき
 クリエイター中原淳一さんの世界を知る一冊、
 活字マニアの皆さまはぜひ一読を~!


 
 
コメント
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