「こんにちわッ、テディちゃでス!
きょうはァ、あつくッてェ~」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!明日は寒い~!)
こんにちは、ネーさです。
今年は気温乱高下の春、ですが、2年前の春は寒かったような気がします。
本日の読書タイムは、
2年前の、あの日に捧ぐ特別な一冊を御紹介いたしましょう。
こちらを、どうぞ~!
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―― 川瀬敏郎 一日一花 ――
著者は川瀬敏郎(かわせ・としろう)さん、2012年12月に発行されました。
『一日一花』と書いて『いちにちいっか』と読むこの御本は、
新潮社とんぼの本ホームページに
2011年6月22日から2012年6月30日まで連載された『一日一花』に
加筆修正し、再構成したものです。
「おはなァ、でスかッ?」
「ぐるるがるるる!」(←訳:表紙もお花だね!)
川瀬敏郎さんは、
花人として知られる御方です。
京都に生まれ、池坊の花道を学び、
1970年代半ばからは流派に属さず、
独自の創作活動を続けてきました。
お花に関する御本も多く著しておられます。
そうして花とともに歩んできた川瀬さんでしたが、
震災の後、
花を手にすることが出来ずにいたのだそうです。
或る転機が訪れるまでは。
「むむゥ~? それはァ~?」
「がるるぐっるる?」(←訳:どんなきっかけ?)
震災からひと月を経ての、TVのニュース画像の中。
被災地にようやく遅い春が来、
地に緑が芽吹き、花が咲こうとしていました。
花を眺める、
人々の無心の笑顔――
その笑顔が、川瀬さんの心を動かしたのです。
「えがおォにィ、ふれてッ?」
「ぐるがる!」(←訳:一日一花!)
御本の『あとがき』にはこう記されています。
生者死者にかかわらず、
毎日だれかのために、
この国の『たましひの記憶』である花をたてまつり、
届けたいと願って。
あらゆる花を手向けたい――
これが、なんともたいへんなことになりました。
「たいへんッ、でスかァ??」
「ぐるがるるる?」(←訳:どう大変なの?)
川瀬さんの求める『あらゆる花』とは
野に咲く花。
温室で、遺伝子工学を駆使して合成された花ではないのです。
『あとがき』には、
一日一花に協力してくださった方々の名が挙げられています。
身を挺して山野を走り回り花を届けてくれたという、
川島南智子さん、藤井一男さんと壽子さん、森田美保子さん、
撮影場所を提供してくれた木村宗慎さん、
カメラマンの青木登さん、
編集者の菅野康晴さん……
川瀬さんと、多くの方々が力を注ぎ、
かたちに成った『一日一花』。
「のにさくはなのォ、うつくしさッ!」
「がるるる!」(←訳:可憐です!)
手を合わせるように
一頁一頁を観、また読んでゆきながら、
脳裏に浮かぶのは
利休さんの言葉でしょうか。
《花は野にあるように》
「あかいィはなッ、しろいィはなッ」
「ぐるがるるぐるる!」(←訳:空のように青い花!)
3月11日の頁にあるのは、
一枝の椿。
その椿の名は『夢』。
皆さま、どうか、ぜひ一読を。
きょうはァ、あつくッてェ~」
「がるる!ぐるるがる~!」(←訳:虎です!明日は寒い~!)
こんにちは、ネーさです。
今年は気温乱高下の春、ですが、2年前の春は寒かったような気がします。
本日の読書タイムは、
2年前の、あの日に捧ぐ特別な一冊を御紹介いたしましょう。
こちらを、どうぞ~!
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―― 川瀬敏郎 一日一花 ――
著者は川瀬敏郎(かわせ・としろう)さん、2012年12月に発行されました。
『一日一花』と書いて『いちにちいっか』と読むこの御本は、
新潮社とんぼの本ホームページに
2011年6月22日から2012年6月30日まで連載された『一日一花』に
加筆修正し、再構成したものです。
「おはなァ、でスかッ?」
「ぐるるがるるる!」(←訳:表紙もお花だね!)
川瀬敏郎さんは、
花人として知られる御方です。
京都に生まれ、池坊の花道を学び、
1970年代半ばからは流派に属さず、
独自の創作活動を続けてきました。
お花に関する御本も多く著しておられます。
そうして花とともに歩んできた川瀬さんでしたが、
震災の後、
花を手にすることが出来ずにいたのだそうです。
或る転機が訪れるまでは。
「むむゥ~? それはァ~?」
「がるるぐっるる?」(←訳:どんなきっかけ?)
震災からひと月を経ての、TVのニュース画像の中。
被災地にようやく遅い春が来、
地に緑が芽吹き、花が咲こうとしていました。
花を眺める、
人々の無心の笑顔――
その笑顔が、川瀬さんの心を動かしたのです。
「えがおォにィ、ふれてッ?」
「ぐるがる!」(←訳:一日一花!)
御本の『あとがき』にはこう記されています。
生者死者にかかわらず、
毎日だれかのために、
この国の『たましひの記憶』である花をたてまつり、
届けたいと願って。
あらゆる花を手向けたい――
これが、なんともたいへんなことになりました。
「たいへんッ、でスかァ??」
「ぐるがるるる?」(←訳:どう大変なの?)
川瀬さんの求める『あらゆる花』とは
野に咲く花。
温室で、遺伝子工学を駆使して合成された花ではないのです。
『あとがき』には、
一日一花に協力してくださった方々の名が挙げられています。
身を挺して山野を走り回り花を届けてくれたという、
川島南智子さん、藤井一男さんと壽子さん、森田美保子さん、
撮影場所を提供してくれた木村宗慎さん、
カメラマンの青木登さん、
編集者の菅野康晴さん……
川瀬さんと、多くの方々が力を注ぎ、
かたちに成った『一日一花』。
「のにさくはなのォ、うつくしさッ!」
「がるるる!」(←訳:可憐です!)
手を合わせるように
一頁一頁を観、また読んでゆきながら、
脳裏に浮かぶのは
利休さんの言葉でしょうか。
《花は野にあるように》
「あかいィはなッ、しろいィはなッ」
「ぐるがるるぐるる!」(←訳:空のように青い花!)
3月11日の頁にあるのは、
一枝の椿。
その椿の名は『夢』。
皆さま、どうか、ぜひ一読を。