テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 時代の、ゆめと、あこがれ ~

2013-06-24 21:38:22 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 ふゥ! ひさびさのォ、おおものゥ!」
「がるる!ぐるるぐるるがる!」(←訳:虎です!重くて肩コリそう!)

 こんにちは、ネーさです。
 本日の読書タイムは、
 そうね~重たい大型本って持ってるだけで肩がこっちゃうのよね~と嘆きつつ、
 でもついつい手に取ってしまうアートブックを御紹介いたしますよ。
 活字も好きだけどアートも好きな皆さま、
 さあ、こちらを、どうぞ~!

  



 
              ―― 『ゴッホの夢』 美術館 ――



 監修&著者は圀府寺司(こうでら・つかさ)さん、2013年3月に発行されました。
 『ポスト印象派の時代と日本』と副題が付されています。

「ふむふむッ、これはァ、ごッほおじさんのォ~」
「ぐるがるる~」(←訳:画集ですか~)

 御本の題名、
 それに表紙を飾っているのが
 ゴッホさんの『ムスメの肖像』ですから、
 ああ、これってゴッホさんの画集なのね、と思われるかもしれませんが、
 いいえ、そうではないんですよ。

 ファン・ゴッホさんという、
 日本美術大好き!な画家さんの姿勢と業績を軸に、
 19世紀末~20世紀初頭にかけての
 《日本主義》とはどういうものだったのか、を問う
 大部の研究書にして力作!

 見どころいっぱい!
 見ごたえ、読みごたえもたっぷりのアート本、なんです。

「にほんしゅぎィ~??」
「がるがるっるがる?」(←訳:日本好きってこと?)

 著者・圀府寺さんは、序文でこんな風に記しておられます。

   日本趣味を表す言葉に
   『ジャポネズリー』と『ジャポニスム』がある。

   研究者によってその定義は微妙に異なるが、
   『ジャポネズリー』は
   異国趣味的な興味からの日本の美術品などへの関心を指す用語。

   他方、
   『ジャポニスム』は
   単なる異国趣味的関心を超え、
   日本美術の手法や様式を
   自らの絵画に取り入れたり、
   さらに進んで日本と自分自身の生き方に
   深い絆を結ぶような場合に用いられる。

「ふァ~、むずかしィけどォ~」
「がるるぐるぐる!」(←訳:わかる気もする!)

 『ジャポニスム』型アーティストさんの代表が、
 ええ、フィンセント・ファン・ゴッホさん、ですね。

 また、ポール・ゴーガンさん、
 ピエール・ボナールさん、
 ジョルジュ・ラコンブさん、
 モーリス・ドニさん、
 エミール・ガレさんも
 『ジャポニスム』な作家さんとして
 取り上げられています。

「うきよえェとォ、ほくさいィさんにィ~」
「ぐるがるるるぅ!」(←訳:影響されてるぅ!)

 ペルリさんの黒船が浦賀にやって来た1853年、
 ファン・ゴッホさんはオランダに生まれました。

 極東の島国・日本が開国したのち、
 江戸期の芸術家さんたちが培ってきた《美》は、
 フランスで活動していたアーティストさんを中心に
 大きなうねりをもたらしてゆきます。

 おそらく、21世紀の現代までも続く、
 大きな波――

「ごッほさんたちはァ~いまでもォ~」
「がるるるぐるぐる!」(←訳:美術界のアイドル!)

 ゴッホさんの夢、
 画家さんたちが抱いた日本美術への夢の流れを
 克明に追ったこの御本、
 アート好きさんには、もう絶対におすすめです!

 文章はもとより、
 印刷の精度、
 掲載図版の素晴らしいこと!
 初めて目にする絵画の図版、写真資料などがたくさんあって
 とても感激いたしました。
 こんな作品があったとはー!

「ではァ、みなさまもォ~♪」
「ぐるるるるがるる!」(←訳:本屋さんで実見を!)




コメント
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