「こんにちわァ、テディちゃでス!
むぎゅゥ? みえないィ~でスゥ!」
「がるる!ぐるるる^!」(←訳:虎です!雲だらけ~!)
こんにちは、ネーさです。
さあ、2015年の中秋の名月は……と、
張り切って夜空を仰いでみましたものの、
お月さまは、はて、何処に?
舞台袖から出てきてくださるのを待ちながら、
本日も、読書タイムを、どうぞ~♪
―― 墨東地霊散歩 ――
著者は加門七海(かもん・ななみ)さん、2015年8月に発行されました。
この御本は、
怪談……つまり“怖い”お話の作家さんとして知られる著者・加門さんの、
ノンフィクション作品になります。
ええ、はい、ノンフィクションだからといって、
怖くない、なんてことはなく、
むしろ――
「こッ、こわいィ~でス!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:最初から最後まで!)
フィクションではない、
現実に存在する、怖いお話。
その舞台は、墨東、
すなわち、東京都のほぼ東端、といえばいいのでしょうか、
墨田区と江東区を中心とする地域です。
江戸期にぐ~っと開発&発達を遂げたこの一帯は、
隅田川が流れ、
人で賑わう名所も多く、
風情のある土地柄ですが……
怪談も多い!
「どッ、どうしてェでスかッ」
「がるるぐるっ」(←訳:なんでまたっ)
何故かは知らねど、
歩く先々に怪異譚の名残りが読み取れる、
あちこちの街角。
そこはまた、著者・加門さんの出身地でもあるのです。
「ふァ~、じもとォ、でスねッ」
「ぐるるるるがるる?」(←訳:生まれた町ですか?)
現在、スカイツリーが建っているところ。
その足下を、加門さんは
《私の故郷》と呼んでいます。
そこに、父方の本籍地があった、といいます。
再開発で母の実家も消えてしまった、とも。
さらにもうひとつ、消されてしまったのは
《四谷怪談》の“現場”。
「よつやかいだんッ?」
「がるぐるるがるる?」(←訳:あの有名な怪談の?)
四谷怪談って四谷で起こったお話でしょう?
というのは、どうも誤解であるらしいのです。
新宿四谷ではなく、
本所四谷で悲劇は起きた――
のちに、中之郷四ツ谷(なかのごうよつや)と地図に記され、
いまは消失してしまった土地で。
「それはァ、たしかにィ、こわいィおはなしィ~…!」
「ぐるるがるる~…」(←訳:怖くて悲しい~…)
怪談の生地から始まって、
地霊散歩は、江戸の大路、大火と空襲の記憶、
お稲荷様と河童の町、
武家と町人、市井の人々が造っていった江戸へ、
東京の今昔模様へと
怖い話の根は伸びてゆきます。
東京都の西の端っこに住む私ネーさにとっては、
《下町》の概念についての文章に
なるほど!と感心させられました。
江戸っ子にとって、
どこが下町で、どこが下町でないか。
下町の中にもヒエラルキーがある。
いちばんセレブな町はここだ!
「びッくりィでス!」
「がるぐる!」(←訳:でも納得!)
怖い話がたぐりよせる、
江戸~帝都~東京の歴史巡行は
資料に裏付けられた高度な《地誌》研究でもあります。
歴史マニアさん、
時代小説好きさんにおすすめですよ。
ことに、怪談愛好家さんは必読!
手に取ってみてくださいね~♪
むぎゅゥ? みえないィ~でスゥ!」
「がるる!ぐるるる^!」(←訳:虎です!雲だらけ~!)
こんにちは、ネーさです。
さあ、2015年の中秋の名月は……と、
張り切って夜空を仰いでみましたものの、
お月さまは、はて、何処に?
舞台袖から出てきてくださるのを待ちながら、
本日も、読書タイムを、どうぞ~♪
―― 墨東地霊散歩 ――
著者は加門七海(かもん・ななみ)さん、2015年8月に発行されました。
この御本は、
怪談……つまり“怖い”お話の作家さんとして知られる著者・加門さんの、
ノンフィクション作品になります。
ええ、はい、ノンフィクションだからといって、
怖くない、なんてことはなく、
むしろ――
「こッ、こわいィ~でス!」
「ぐるるるがるるる!」(←訳:最初から最後まで!)
フィクションではない、
現実に存在する、怖いお話。
その舞台は、墨東、
すなわち、東京都のほぼ東端、といえばいいのでしょうか、
墨田区と江東区を中心とする地域です。
江戸期にぐ~っと開発&発達を遂げたこの一帯は、
隅田川が流れ、
人で賑わう名所も多く、
風情のある土地柄ですが……
怪談も多い!
「どッ、どうしてェでスかッ」
「がるるぐるっ」(←訳:なんでまたっ)
何故かは知らねど、
歩く先々に怪異譚の名残りが読み取れる、
あちこちの街角。
そこはまた、著者・加門さんの出身地でもあるのです。
「ふァ~、じもとォ、でスねッ」
「ぐるるるるがるる?」(←訳:生まれた町ですか?)
現在、スカイツリーが建っているところ。
その足下を、加門さんは
《私の故郷》と呼んでいます。
そこに、父方の本籍地があった、といいます。
再開発で母の実家も消えてしまった、とも。
さらにもうひとつ、消されてしまったのは
《四谷怪談》の“現場”。
「よつやかいだんッ?」
「がるぐるるがるる?」(←訳:あの有名な怪談の?)
四谷怪談って四谷で起こったお話でしょう?
というのは、どうも誤解であるらしいのです。
新宿四谷ではなく、
本所四谷で悲劇は起きた――
のちに、中之郷四ツ谷(なかのごうよつや)と地図に記され、
いまは消失してしまった土地で。
「それはァ、たしかにィ、こわいィおはなしィ~…!」
「ぐるるがるる~…」(←訳:怖くて悲しい~…)
怪談の生地から始まって、
地霊散歩は、江戸の大路、大火と空襲の記憶、
お稲荷様と河童の町、
武家と町人、市井の人々が造っていった江戸へ、
東京の今昔模様へと
怖い話の根は伸びてゆきます。
東京都の西の端っこに住む私ネーさにとっては、
《下町》の概念についての文章に
なるほど!と感心させられました。
江戸っ子にとって、
どこが下町で、どこが下町でないか。
下町の中にもヒエラルキーがある。
いちばんセレブな町はここだ!
「びッくりィでス!」
「がるぐる!」(←訳:でも納得!)
怖い話がたぐりよせる、
江戸~帝都~東京の歴史巡行は
資料に裏付けられた高度な《地誌》研究でもあります。
歴史マニアさん、
時代小説好きさんにおすすめですよ。
ことに、怪談愛好家さんは必読!
手に取ってみてくださいね~♪