テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

4人と、洋館。

2015-09-20 21:48:07 | ブックス
「こんにちわッ、テディちゃでス!
 うおおッ!らぐびィー、すごいィィ!」
「がるる!ぐるがるるるる!」(←訳:虎です!金星おめでとう!)

 こんにちは、ネーさです。
 強敵をブチ負かし、突然注目を集めることとなったラグビーのW杯……
 ロードレースの3大ツールが終わって気落ちしていましたが、
 これはステキだわね!
 にわかファンとなって応援にいそしむぞ!と拍手を送りながら、
 さあ、連休ド真ん中の本日も
 読書タイムを、どうぞ~♪

  



            ―― あの家に暮らす四人の女 ――



 著者は三浦しをん さん、2015年7月に発行されました。
 《谷崎潤一郎メモリアル特別小説作品》と銘打たれ、
 著者・三浦さん御自身も
 《細雪へのオマージュ》と述べておられる長編小説です。

「ことしはァ、めもりあるいやーなのでスよゥ!」
「ぐるるるがる!」(←訳:130と50!)

 文豪・谷崎潤一郎さんの生誕130周年にして没後50年。
 『細雪』を意識して書かれた作品。

 となれば、
 三浦さんの人気作《まほろ駅前多田便利軒》シリーズや、
 『風が強く吹いている』『政と源』のように、
 男性たちがメインキャスト、ということはありません。

 主役は、女性。

 杉並区の住宅地、
 善福寺川にほど近い洋館に暮らす
 四人の女性の物語、なんです、よね……。

「ええッとォ、どこかがァ~」
「がるっ??」(←訳:違うっ??)

 刺繍作家の、牧田佐知(まきた・さち)さん。
 佐知さんおお母さん、鶴代(つるよ)さん。
 牧田家に下宿している
 谷山雪乃(たにやま・ゆきの)さん、
 上野多恵美(うえの・たえみ)さん。

 4人で楽しい下宿生活?
 少女マンガの設定みたいね~と
 思われる御方もいらっしゃるでしょうが、
 その予想は、ちょこっと当たっています。

「よにんともォ~ちょッとォ~ふしぎィ~!」
「ぐるがるぐるるるる?」(←訳:ギスギスしてないね?)

 個性の強い女性が4人もひとつ屋根の下に暮らしていれば、
 衝突したりいがみ合ったり、
 ネガティブな感情が激突しかねない……?

 いえいえ、そんなことないのです。

 ここは、《しをんワールド》!
 谷崎さんが創造した世界をリスペクトしつつも、
 三浦さんオリジナルの華やかな花園が造成されています。

「きれいなァ、おうちはァ~…」
「がるがるぐるぐる?」(←訳:あちこちボロボロ?)
「あやしのォ、ひとかげッ!」
「がるーるーる!」(←訳:ストーカーだ!)

 そして、4人の女性を引き立てるように
 登場する男性たち――
 
 この男性たちが、
 出番は少なくとも
 存在感キョーレツです!
 
 もしや、この脇役男性陣の方が主人公なんじゃ……?と
 勘ぐってしまうくらいに。

「わきやくにはァ、もッたいないィ!」
「ぐるがるるぐるるるがるぅ!」(←訳:いや皆もう脇役以上でしょ!)

 ミステリ作品ではありませんのですけれど、
 筋書きもキモもオチも
 読み手の皆さまに発見していただきたいので、
 例によってこの先はヒミツです。

 東京の、杉並区の地理に詳しい方々には
 楽しさ&面白さもいっそう増す現代版『細雪』、
 全活字マニアさんに、おすすめですよ~♪

「ぞくへんッ、ないィでスかッ??」
「がるぐるるるぅ!」(←訳:期待してますぅ!)
 
 
 
コメント
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